お盆『教えの光』(1.宗教、科学、哲学、芸術の問題 ) 昭和二十六年五月二十日

 【お伺】お盆の意味についてお伺いいたします。

【御垂示】釈尊の大慈悲から孟蘭盆会(うらぼんえ)というものを作り、毎年一回日を決めて地獄にいる霊を子孫の家へ還らして下さるのである。その日は地獄の釜の蓋が開くというがとにかく地獄の祖霊も仏壇へ招かれて子孫に供養される。地獄の霊もそれを知っていて待っているのである。

     元来祖霊は常に全部仏壇にいる訳でなく、平常は選ばれた留守番の霊がいるだけで子孫が拝む時だけ仏壇に集るのである。その際仏壇には或程度救われた霊だけしか来られない。つまり八衢(やちまた)以上のものが来られるので、地獄にいる霊はお盆の時以外は来られないのである。

     お盆には種々の儀式を行なって霊を迎へるのであるが、「おがら」を焚くのはここからお入り下さいという目印である。之は今迄夜の世界だったため霊界も暗いので燈りを見せないと霊がまごつくからである。

      ここで注意したい事がある。それは仏事はどんな古い先祖でもするほどよい。また長男だけが祖霊を祭り、次男以下は祭らないのがあるが、これはよくない。霊界人となってもやはり現界と同様親子兄弟の情は同じことで、自分の子供のどの家へでも行けるようにありたいわけだ。従って、次男も三男も全部祭るべきである。

      位牌が多くて始末に困る時は面識ある祖霊はそれぞれに位牌を作り、面識のない祖霊は先祖代々にまとめてよいのである。

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