御教え集33号 昭和二十九年四月十六日(龍神、孤霊の話し方。アメリカの雑誌”シーン”の取材)

龍神、狐霊が人間にわかるように話すには。

     今度の奈良行はお天気都合が非常によかったのですが、方々の龍神さんが大いに喜んで出迎えたわけです。それで一生懸命にお天気都合を努力したとみえて、そういう点がよく現われています。それから京都方面の信者が大分増えたとみえて、帰りの見送りはこの前の倍ではきかないと思います。これ以上増えると、京都駅の収容が難かしいのではないかと思われたぐらいです。それは実に多かったです。今霊界では非常に進んで来て、いろいろな霊が御礼やら御頼みやら、いろんな事が出てます。霊界の霊の一番多いのは、救世教の仕事に使ってもらいたいという希望が一番多いです。順に栄光や地上天国に出します。今、出ただけのを読みますが、これは熱海の婦人と、京都の婦人と両方ですが、龍神も日本だけのように思われるけれども、世界全般到る所に居て、今度の救世教についてのいろいろな、まあ働かしてもらいたい事や何かを頼んで出て来てますから、それを読ませます。

    (御報告)

     それから龍神が喋るという事はなかなか難かしいのです。それで又外国の龍神ですと外国語を使う龍神もあるが、日本語を使う龍神というのは外国の龍神にはないのです。そこでこれは日本の龍神に頼むのです。といっても、龍神の話というのは言葉ではないので、大抵目で話をするのです。それで早いのです。今読んだだけのものなら一分もかからないでしょう。そうすると、日本の龍神でも言葉が出来る龍神があるし、又龍神から人間になったのも沢山ありますから、そういうのに目で話をするのです。そうすると日本語で幾らでもすっかり話ができるわけです。

   それからよく狐だか祖先だか分らない事がありますが、あれは、人間に憑って話をする場合に、狐は実にうまいのです。狐は言葉はどんなのでも分るので、人間と同じに話が出来るのです。そこで霊が狐に頼むのです。その場合に、霊が祖霊に話をして祖霊が狐を使うのですが、そういう事が多いのです。ですからよく狐だか人間だか分らない事があるのです。審神していて、狐と思ってしまったり、狐に瞞されるものかと一生懸命に用心しますが、そういう必要はないのです。人間の霊に頼まれて狐が喋る場合には、狐が本性を現わすことがあるので、そこで狐に見えるのです。私は以前そういう霊を扱かった事があります。古い本に出ているかもしれませんが、“さようでございます”“はい”と言って、女なのですが、“オイ、そんな事は知るもんかい”と言うのです。“貴様は狐だな、引込め引込め”と言うと、又人間の言葉になるのです。その内に又狐が出て来るのですが、丁度狐と人間と半々になるのです。それで龍神が一番人間の言葉が使えないのです。ですから私に一番最初憑った霊が、唸ってばかりいて口がきけなかったのですが、一月ばかりいて人間の言葉が使えるようになったと言って非常に喜びましたが、そういう事がありました。ですから外国の龍神もそういうようなわけです。

      それから次はいろんな霊が出て来たのですが、これをもってみても如何に霊界で は、私に頼んだりいろいろな礼を言ったり、感謝の気持という事がよく分るので、今読ませます。

    (御報告)

    日蓮  日蓮上人は狐になって、狐の親分になったわけです。それを私が救ってやったのですが、前にちょっと話した事があります。日蓮宗の信者はみんな狐が憑くのです。今でもやはり狐がやっているのです。一時は非常に発展しますが、それは本当の発展ではないから、結局いろんな問題が起こったりするのです。今でも日蓮宗の内部にいろんな派があって、大分いろんな軋轢(アツレキ)があるようですが、そういうわけですから、いずれは狐が……狐と言ったところで、みんな人間が畜生道に落ちて狐になるのですから、再び人間に返るのです。そこで日蓮上人は非常に感謝してますが、これは時々そういう事があるのです。というのは、つまり人間になるという事が一番嬉しい事なのですから。

      それから、つまり龍神もみんな人間が龍神になったのです。だから人間の言葉も使えるし、人間の感情、智恵、そういうものがあるわけです。そこでその救いというもは、畜生道に落ちたものを人間に復活させるという事は、畜生道に落ちるべき罪穢れ曇りが溜ってそうなるのだから、光に会うとそれが消えますから、消えると霊的に位が上がるのです。という事は人間の位になるわけです。

      救世教の救いというものは人間ばかりでなく、霊界が救われるのです。やっぱり霊界が根本だからして、どうしても霊界が救われなければ人間界は救われる事はないのです。しかし今までのいろんな宗教はそういう事が出来なかったのです。人間を救う事さえなかなか出来なかったのです。というのは、霊主体従ですから、霊が救われなければ体は救われないのです。体だけ救われて大いに苦しんでいて、表面だけの救いで、根本ではないから駄目だというわけです。

      今宮神社  今宮神社というのは熱海のこっちの奥の方ですが、立派なお宮です。事代主命というのは大国主命の長男です。つまり神武天皇に征伐された時に一番早く降参した神様です。この弟が建御名方命といって、これは暴れやで非常に強くて、これが抵抗したために、追かけられて、到頭信州の諏訪に逃げて行って、諏訪湖に飛び込んで龍神になったので、それが今の諏訪神社です。

      良寛  これが良寛の面目がよく出てます。あれは始終子供と遊んでいたのですから、“子らと鳥と風と遊ばん”というのは、実に良寛らしい事を言っているわけです。

      金毛九尾  金毛九尾の改心という事は重大事なのです。つまり世界の人間を堕落させる一番の親玉なのです。今度の汚職問題にしろ、金毛九尾が一番活躍したでしょう。と言ったところで、みんな眷族ですが、眷族が何億と居るのです。これは、一番の急所を狙って虜にしてしまうのです。そうして金を使わして賄賂をとるようにさせるのです。パンパンというのは金毛九尾のごく下っ端の方です。だから金毛九尾が改心するという事は、つまりそういった面が大いに良くなるわけです。これがやっぱりミロクの世が近付いたために、霊界が明かるくなったためです。光が一番怖いのです。そこで今までの世の中では光というものが無かったからして、夜の世界だったから、いろんな好き放題な事を盛んにやったのですが、いよいよ光が出たので、どんな奴でも改心するよりしようがないのです。今までどおりにやれなくなったのです。

      これはまだ読まないが、二、三日前にスターリンが大分改心しかかって来たのです。スターリンの居る所が少し明かるくなったのです。彼は一番最底の地獄に居ますが、そこで“自分は今まで非常に間違った事をしたから、どうか赦してもらいたい。幾らか楽になったが、まだ苦しみがあるから、それを少しも早く赦してもらいたい”という事を言っているのです。もう一息で改心するようになって来たのです。非常によいと思います。そうすると共産主義というものは近き将来ガタガタになってしまいます。この事は私はスターリンが死んだ後に、必ず共産主義はだんだん萎(シナ)びてしまうという事を言っておきましたが、やっぱりそのとおりに、だんだん早くなって来るわけです。

アメリカの雑誌「シーン」の取材

    それから、「シーン」という雑誌がありますが、これは日本の文化をアメリカに紹介するという雑誌です。この間見ましたが、立派な雑誌で、おそらく日本にはないくらい立派な雑誌です。アメリカが本社で日本は支社になっているわけです。そこの記者と、ラジオ東京からも二人来て録音をとって行きました。ラジオ東京に出るかもしれません。その時の目的は、私の「アメリカを救う」という本と「原爆恐るるに足らず」という事について、アメリカの方から問い合わせが、つまり調査の依頼、それはアメリカのどういう方面から来たか分らないですが、聞いてみると読者ではないらしいのです。相当の所から来たのだろうと思います。それでいろいろな話をしてやりましたが、ラジオ東京の若い男は随分熱心で、実によく質問してました。その熱心さには感心しました。いろんな話をしましたが、なにしろ私の言う事は聞いた事もない珍しい話なので……それはそうでしょう、あの人達は私の言うような意味の話は聞いた事はないに違いないです。そこで、できるだけ分るように話してやりましたが、勿論全部は分りはしないが、三分の一や五分の一は分ったと思います。それだけでも結構です。その時に話した事ですが、水素爆弾については……これはその人に話したために言うのではないので、一度は言うつもりだったのです。つまり原子爆弾は防ぐ事はできるのです。今までのお蔭話にもありましたし、「原爆恐るるに足らず」とも書いたのですが、「水素爆弾恐るるに足らず」という事は書けないのです。これは大変な違いなのです。では神様がどうしてそんな恐ろしい物を作ったのかというと、これは又大変な意味があるのです。というのは、例えば原爆などですと、地下に防空壕式に、何米下に掘って、そうして其処に市街を作ってもよいし、要するに避難する事ができるのです。或いは鉛は原子核で破壊できない、防ぐ事ができるのですから、鉛の家を作れば逃れる事ができるのです。原爆の資料はみんな鉛に包むのです。ところが水爆はそうはゆかないのです。例えば水爆一発放つと、地面が掘れてしまうのです。今のところはそうなのですが、これがまだまだ発達するのです。そうすると、幾ら深い穴を掘っても駄目です。何米何百米下まで掘れるのですから全然駄目です。そうすると逃れる道はないのです。そうなると人類の破滅です。この間のものは広島に落した原爆の六百倍とも言われてますが、それも正確には分らないのですが、しかし百倍としても大変なものです。そうすると防ぐ道はないのです。そういった人為的の事、科学的の方法も駄目ですし、国際協議とかを今やらんとして、水素爆弾の協定、国際協定をして防ごうとしても、それは全然駄目です。こうなった以上、製造を止める事はできます。しかし自分の方で止めても相手の方で止めなければ何んにもならないから、どうしても両方で作る競走をしなければならないです。この間アイゼンハウアーが“水素爆弾の製造、増産は大いに必要だから、ますます馬力をかけろ”という指令がありました。アメリカでは水素爆弾をドンドン作っているわけです。そうするとソ連の方でも負けずになってやるというわけで、そういった方法では全然駄目です。ですから新聞にも出てましたが、“それは根本的の方法ではない、だからもっと根本的の方法を探さなければならない”という事を言ってましたが、根本的の方法というのは訳ないのです。これも一日のアイゼンハウアーの水素爆弾についての演説で、“水素爆弾そのものは少しも恐ろしいものではない。つまり使用目的によって恐ろしい恐ろしくないが決まるのだ”と言っているが、全くそのとおりで、つまり人間の心、魂が“そういった破壊や人を殺すという事はいかん、だからそれはやめる”という心になればよいのです。それを平和の方に使おうと、平和に使うべき研究を大いにすればよいのです。そこで心ですが、心というと、今アメリカはあんなに一生懸命に水素爆弾を作っているが、結局世界を破壊するためではなくて、敵が攻めて来た時に負けてはいけないという、根本は防備の精神からで、積極的の手段に作ったのではないのです。若し積極的の手段に出るとするとソ連です。これはどんな事をしても世界を制覇しなければならないという事なのですが、スターリンが立派にお手本を見せているから間違いないです。それでは大変だからそれを防がなければならないというのがアメリカの根本です。そこで一番良いのはソ連の一番の幹部、スターリンの遺髪をついでいる、言わば一握りの人達が改心すればよいのです。“もう、そういう世界制覇の目的は放棄する、そうしてお互いに仲良くする”として、それでソ連が一番に水素爆弾の製造やそういう事は放棄するという事を世界に宣言するのです。それでそういう事の一切を信じられるだけの行動をすればよいのです。例えてみれば、南北朝鮮ですが、これはソ連が始めたのだから、北鮮の軍備を撤廃させて手を握らせるのです。それから中国も、全部蒋介石に返す事もできないから、半分に区切って、北の方は中共、南の方は蒋介石というようにやるのです。中国は大きいから二つに分けて丁度よいです。朝鮮はアンナ小さい所だから一つにしてよいです。それでソ連も中共も軍備を止してしまって、アメリカと握手するのです。そこまでゆかないと駄目です。そうでなければ、何時なんどき暴れ出すか分らないです。又、鉄のカーテンなども撤廃しなければならないというようになればよいです。

    それ以外は水素爆弾の製造という事は、破壊の道具としての製造は止めるわけがないのだから、どうしてもソ連がそこまでゆかなければならないのです。そこまで必ずゆくのですが、ただ時の問題です。しかし霊界の動きを見ますと、割合に早そうです。なにしろマレンコフの霊は、とうに改心しているのです。それで、スターリンでさえそういうような工合ですから、とに角霊界に平和が実現するとすれば、現界は無論そのとおりになるのだから、いよいよミロクの世になるわけです。それについて少し書いてみました。

      御論文〔⇒恐るべき科学迷信〕

昭和29年4月14日、岡田茂吉教祖は7回目の関西御巡教からお帰りになり、15、16、17日と咲見町仮本部で信者とのご面会を続け、4月19日に神定めの御浄化に入られました。

(御報告)の内容は特定する事はできませんが、霊視報告のコーナーで随時掲載予定です。

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