最初に時局について少し話してみたいと思います。われわれ国民が直接一番脅威を受けているのはスト問題です。炭労ストに電産ストです。それで今度のは今までに例がなくいつまでも解決がつかないのです。まあ彼らはスト気違いです。よくスットン狂と言いますが、これがそれによく当はまってます。スト狂です。いずれは解決がつくでしょうが、よしんば解決してもそれで済んだわけではないので、只一時的でいずれはまた次から次へと始まるのは勿論です。ところが、永久にストが起らない様にする事もわけはありません。ストの原因の最も中心は何かと言うと、労働者の方は少しでも多く賃金とか手間賃を貰おうとするし、資本家の方では少しでも出さない様にする、少なくする様にする、というその衝突なのです。ですからちょうど欲張り同士の喧嘩です。これはちょうど獣が、底の方に肉の塊りがあるとすると、それを一匹が食おうとすると、外の仲間のものが食わせまいとして自分の方に取る。ですから肉を取る方法で争っているのと同じ事です。つまり自分だけが懐に多く入れようとして、人にやるまいとする。それが人間の形をしているから、まさか爪や歯をむき出してやるわけにはいかないから、そこにいろんな理屈をつけてやってますが、根本は同じ事です。ですからまだ人間までに進化してないのです。獣性が相当あるのです。獣性で、濁っているわけです。それで文明世界と言って威張ってますが、実にあさましい人間共だというわけです。それではどうして解決するかと言うと、これは信仰より外にありません。その信仰というものは人間の欲望の制限ができるのです。自己愛という、自分だけ良ければ人はどうでもいいという思想、考え方というものが、むしろ反対になるのです。まず自分の利益を考えないで、人の利益を考えるという利他愛の思想が信仰の根本ですから、その考えでやれば、労働者は大いに働いて良い物を作って、単価を安くして売れる様にする。それから資本家の方では、儲かれば彼等に利益を分配するという様に考えるのです。それで両方がそうなれば、明日からでもすぐに解決するのです。解決するどころでなく、そのために事業は非常に繁栄します。輸出品という様なものでも、良い物が安くできるのですから世界一になります。そうして沢山できますから、税金なども楽に払えるばかりでなく、国家としても余計な金はいらないから、国の台所がずっと楽になりますから、税金問題というものもなくなってしまいます。国民の方では言われないうちに税金を収めたいという事になります。ですから、そういう結構な事にするのはわけはありません。ただ自己愛と利他愛をちょっと向きを変えればいいのです。かえってその方が楽で易しいのです。これはストなどの方が余程難しくて骨が折れます。どっちもウンスウンス言って大変な騒ぎです。われわれ人間から見ると、人間と言うと変な言い方ですが実際がこっちは人間と思っているのです。先方はまだ人間とは言えません。だからわれわれ人間から見ると実に可哀相なものです。やっぱり道端で犬が噛み合っているのと違いないくらいのものです。ところがそんな結構な信仰というものを、低級だとか迷信だとか科学的でないとか何とか言って、偉い人やジャーナリスト達が批判したり嘲笑したりしているのです。しかしそれはそうかもしれません。獣から見れば、人間はなんと間抜けな奴だろう、オレ達は山でも谷でも一ぺんに飛越えてしまうのに、人間という奴は二本足で一生懸命に駈け出しても、じきに息が切れてしまって情けない奴等だ、と思うか思わないか分からないが、そんなものだろうと思います。だから結局信仰の目的……と言うよりか、救世教の目的というのはまだ人間になりきってない動物を早く人間にしようというその仕事なのです。つまりいつも言うとおり、今の人間は文化的野蛮人です。それで文化的文明人と文化的野蛮人と両方あります。今のいろんなものはそれは便利になって文化的です。しかし考え方やする事は野蛮人と同じです。ですから文化的野蛮人です。それで野蛮性ということは獣性がまだ残っているのです。それで上面は文化性になってますが、中身にまだ残っているのです。ですからその濁りを取リ去る、取ってしまうというのがわれわれの仕事です。ところが取られるのは何かと言うと、やっぱり副守護神と言う生きている霊ですが、これは取られるのが怖いのです。取らなくてもそういった獣性の因が萎縮すればいいので、威張らなければいいのですが、それがつらいから人間を反対させておどらせるのです。いろんな妨害というか、自分をやっつけそうな神様に触れては大変だから、触れない様に一生懸命自己擁護しているわけです。それで今までは自己擁護もできたのです。それで彼等の一番恐ろしいのは光なのです。そこで私が光を神様から貰ったので、それで彼等は非常に脅威を感じるのです。だからやっつけてしまおうと思って、今までいろんな手でやったのですが、だんだん自分達の方が負けてきたのです。それで彼等の負けただけはこっちが勝つのですから、それだけ発展していくのです。それでもまだまだ彼等の方でもなかなか妨害しようと思ってやってはいます。けれどもだんだんそういった様にこっちが勝ちつつありますからいいのです。それで昔からいろんな宗教で、キリストや釈迦とか偉い人がいろいろ出ましたが、つまり光がごく薄かったのです。そのために徹底的な迫害にあって、生きているうちにほとんどやられて、死んでから何年もたってからやっと芽が出るというあり様ですが、私の光はつまり太陽の光で強いのですから、生きているうちに勝ってしまうというわけです。それでスト問題なども、今言ったとおり野蛮性のために自己愛を制御できない、それで解決しないのです。だから結局ストを解決し、人間社会から無くするのは信仰より外にない。そういう事を今書いてますが、この次の『栄光』に出します。だから出たら、そういう事に関係した人に大いに読ませる様にして貰いたいと思います。
それから私が神様を拝まない理由をちょっと書いてみたのです。
それからもう一つ時局について話したい事は、今度アイゼンハウアーが朝鮮を見に来たのですが、これは新聞にも出てますからよく知っているでしょうが、朝鮮問題がこのままでは切りがない。それで切りがないだけでなく、時の進むに従って共産側の方が有利になるのです。なにしろソ連の方の兵隊は一人も出ないで、全部中共とか、或いは北鮮の人間が犠牲になっているのです。ですから、ソ連は武器さえ貸してやればいいのです。しかも武器を貸すにしても距離の点において非常に有利です。北鮮まで武器を送るのはわけはない。シベリア鉄道を利用すればすぐですから、非常に戦争の暇がかかりません。それに引代えてアメリカの方は遠くから運ぶ事と、それからアメリカの兵隊は今でも一カ月に千人は死ぬのですから、アメリカ人の中でも、その点を何とかして貰いたいという考えが非常にあるのです。そこでアイゼンハウアーが大統領選挙の時に自分が当選したら直ぐに朝鮮に行って良く視察して解決するという事と、できるだけアメリカ人を使わない様に、韓国軍を訓練して前線に立たせる、というその事が一番有力な方針で国民が動いたわけです。ですからその現質を実行すべく今度朝鮮に飛んだのです。しかし誰にも知れない様にうまくやったすばしこさは、私は非常にいいと思っているのです。アイゼンハウアーという人は見込みがある様にも思われます。これが普通ですと大いに歓迎されて大威張りで行きたいところですが、それを全然逆のああいったやり方は、要するに気が利いてます。とにかく人間はすばしこくなければいけません。つまり結局において何事も競争ですから、やっぱりマラソンで駈ける様なもので、早い奴が勝利を得る様なものです。とにかく何でもすばしこく早く運ぶという事が成功の一番の秘訣です。ですから私などはその点において大いに誇りとしているのです。それで早過ぎていつも困るのです。明主様はまだあそこにおいでになっておられないだろうと思ってゆっくりしていると、とうに行っているのでびっくりする事があるのです。その私の素早さがいろいろな面に得をしているのです。ですからよく「これからこういう様にしたら良いと思いますが」とか「こうしたら」という事を言ってきますが、私はとうにやっている事です。そういう事を考えてみて、今度アイゼンハウアーが朝鮮に行ったやり方は、なかなかおもしろいと思います。そんな事は大した事ではないが、とにかくアイクの目的というものは、戦争を早く片付けなければならない。片付けるとすると武力によるよりしようがないから、これから大いに軍備を強調するだろうと思います。それについても肝心なのは日本ですから、日本が余程しっかりしないと、アメリカが思いきってやる上においても具合が悪いですから、そこで或いは日本の軍備を急速に大いに充実させるかもしれません。ですから再軍備反対という事も、これからは蚊の泣く様なものです。そんな事はてんで問題になりません。火事で、燃えて来たのにポンプの仕度などしないでもいいという様な話になってしまいます。そんな訳で、韓国軍は非常に猛烈な訓練をしてます。李承晩が言った言葉が昨日の新聞に出てましたが、韓国軍だけで北鮮に進撃する事ができるという事を言ってます。それで李承晩は、自分はどうしても朝鮮を合併してみせる、そうしてやはり北鮮を取入れてしまう、そのくらいの力はもうできている、という様な事を言ってましたが、実に意外に強硬なのです。そこでアイクの方針は無論中国全土に向かって攻撃をやるだろうと思います。満洲爆撃、沿岸封鎖、それから韓国軍の進撃、それを一挙にやるのではないかと思います。そうすると中国は再び大動乱になるわけです。しかしこれは神様の方でもそういう様になっているらしいのです。というのは、中国に大いに救いの活動が始まるのが近くなっているのです。朝鮮は無論の事です。
それで日本が五で、朝鮮が六で、支那が七ですから、この三つがまず救われなければならない。それについて最近台湾に本部がある世界紅卍字会という、これは大抵知っているでしょうが、あそこで援助してくれという事を申し込んで来たのです。一昨日五人くらい来ました。もっともその前にも来た事があります。そこである程度は私も話してやりました。ところが先方の目的はちょっとくい違いがあるので、時期が早いからもう少し熟してからと思って、もう少し待て、急いではいかん、という事を言っておきました。向こうは元満洲で非常に成功して、中共以前の溥儀の時代には要人の間に信者が相当できて、それは大したものだった。ところが中共になってからは危険になって来たのです。それで幾人かは犠牲で死刑になった人があるようです。そういう訳で急遽台湾にのがれたのです。そうして今本部をつくろうとしてますが、それを援助してくれという様な事を言ってます。私の方では台湾につくってもしようがない。いずれ始まれば台湾は空襲されるかもしれないから「よせ」と言ってやるつもりです。そういう様で台湾で何とか旗挙げしょうと思ったところが、また具合が悪い事には蒋介石がキリスト教に力を入れるというよりか、アメリカの援助を受けてともかく生きているのですから、どうしてもアメリカの御機嫌を取らなければならない。それにはまずキリスト教を大いに立てなければ具合が悪いので、そこで国府軍の相当偉い人でもクリスチャンである様です。宋美齢もそうです。それから蒋介石の親戚の王精衛も非常に熱心なクリスチャンだそうです。そういうようで、ほかの宗教を弾圧はしないまでも、宣伝するとか弘めるという事は嫌っているのです。そこで紅卍字会も台湾ではどうにもできないので、日本に本部をつくって紅卍字会を大いに日本で発展させたいという考えです。それ「扶乩」というのに出たのです。それで今度来たのです。その扶乩で日本の新宗教を土台にしろという事が出ているので来たところが、結局新宗教中では救世教よりほかにないのです。というのは二十年ばかり以前に紅卍字会は日本に来て、大本教と提携していろいろやり始めたのですが、そのうちに大本教が弾圧をくったのでその後全然縁が切れたのです。しかしその時代の大本教の幹部の者は相当知ってます。それで生長の家の谷口さんは、大本教の幹部ではあったが、紅卍字会と提携する時はほとんど脱会していました。それでそれを知っているのは、近頃できた静岡県の三五教の会長の中野さんはよく知ってます。そういう様でほかの新宗教にいくらか働きかけたのですが相手にされないので、結局私の方に是非という話になって来たのです。しかしさっきから話した様に中国の大掃除をやらなければならない。こっちがやるのはつまり建設の方ですから、破壊が済まなければならない。そうして私の目的というものは中国を救うのに紅卍字会を働かせようと思ってます。救世教の中国救済出張所というようなわけなのです。だから今のところは先様が日本で紅卍字会を大いに発展させようという考えとは、大いにくい違いがあるのです。しかしそれをすぐに言ったところで分からないから、ゆっくりと彼等に分からせるようにするつもりです。そうして結局破壊と建設ですが、建設するのは大いに建設し、大掃除もしなければならない。それで日本もこの間の太平洋戦争で大いに爆撃されたり、いろんな事で相当掃除ができましたから、そこで救世教が日本に大いに発展されるような段取りになったわけです。ですから終戦後ようやく信教の自由という事で宗教的の活動が自由になって、予定どおりになりつつあります。そういうようで中国も大掃除をされるのです。大掃除をされるとすれば、今度アイクが大統領になってから中国を大掃除するという段取りになるのです。それにはどうしても二、三年はかかるとみなければならない。ですから紅卍字会の連中にも二、三年待て、そうして今のところはつなぎ程度にして、積極的の活動という事はまだ早いからと言ってやりました。そういうような訳で中国の大掃除が始まるのです。なぜと言って、今のように中共が政権を握っているようでは、宗教宣伝は全然できませんから、どうしても中共がアメリカの権利になって、日本のように信教の自由を許すという事になって、初めて積極的に活動ができるのです。それまで待つよりありません。又そうならなければ中国は救われません。それで神様はちゃんとそういう順序でされます。そう言えばなかなか簡単ですが、それまでは中国全土はなかなか大変です。それを待っていればいいわけです。そういう様な訳ですからこれから北鮮から満洲にかけて相当大きな戦争になって来ます。と言ってもこれは第三次戦争にはならないと思います。なぜと言うと、ソ連は或る時期にいくと中共を見放してしまうだろうと思います。それは今第三次戦争をしてもソ連に勝ち目はありません。それは武器の点から言ってもアメリカの方がずっと優秀ですから、それはスターリンとしても手は出さないというわけだから、結局今言った範囲くらいでおさまると思います。それは前から分かっていたのです。トルーマンという人が非常に石部金吉でただ堅く消極的で、事なかれ主義をやっていたために後れたのです。しかし後れたりと言えども、まだまだ充分勝てるのです。これは前にも言ったとおり、マッカーサーの案と同じなのです。ですからあの時にやればもっと楽にいったのです。楽にいったわけだが、しかし神様の方から言うとあの時では早過ぎたのです。そういうような訳です。それを頭に入れておけば、これからの時局の見当が大体つくわけです。それと日本に対する共産主義の活動ですが、結局、電産問題でも炭労問題でも、奥の奥は共産党の手が動いているのです。そこで今言ったとおり朝鮮問題が解決するとすれば、その点においても非常に有利だと思います。もう一つは日本の再軍備ですが、来年あたりから大いに積極的になるだろうと思います。或いは徴兵制度なども布かれるかも分かりません。それから朝鮮に兵隊を送るようにならなければならないかもしれません。これはあらかじめ覚悟しておかなければなりません。それは日本が出兵すると共にフィリピンも出兵し台湾も出兵するでしょう。それで一挙にやってしまおうという戦略かもしれません。アイゼンハウアーという人はその点なかなか勝れた手腕を持ってますから、安心して可なりというわけです。


