職業的に他の命を頂く場合
《お伺い》製材業を致しておりますが、山に木を伐りに行く場合に、代わりの木を植えるという事が出来ませんが。
《御垂示》製材業はまた違うのです。そういった職業的のは――丁度職業的に魚を獲る漁師は――それは全然怨まれない事はないが、余程少いのです。娯楽でやるのは非常に怨まれる。というのは、同じ怨みでも職業的にやった怨みというものは極く強く怨まないのです。それから娯楽でやった方は根本的に人間の方が悪いのだから、弱い訳ですから、そこで怨みを受ける。
《お伺い》木を一本か二本。
《御垂示》そういう事はしなくて良い。そういうのは一年に一度か木の供養をするのです。お札に「万木の霊位」として一年に一回なりするのです。
《お伺い》お供え物はいかが致しましたら。
《御垂示》色々した方が良いです。普通の神様に上げる様な物をすると良い。ただ木の中に天狗が居るという事がありますが、怨むのは自由ですが、ただ職業的にやるのは怨む事は少ない。一年に一回供養をすると良い。それからウナギなんかも一年に一回供養すると良い。
《お伺い》場所はどういう所が。
《御垂示》どこでも良いです。木の霊ですから室内は駄目です。やっぱり地面の上なら良いです。庭でも空き地でも良いです。
《お伺い》魚や鳥の供養も庭の方が。
《御垂示》そうです。座敷ではいけない。座敷というのは人間でなくてはならない。ああいうのは人間以下のものですから、座敷では良過ぎるのです。ですから先の方でそこに来られない。
神様に大変な御無礼をしている
《お伺い》十二人の子供のうち、九人が生まれながらにして目が見えないのはどういう訳でございましょうか。
《御垂示》それは大変だ。怨みどころではない。祖先が大変な罪を犯している。どっちの目ですか。
《お伺い》左の目でございます。
《御垂示》それは神様に大変な御無礼をしている。神様のお宮をぶち壊したような罪です。左が神様だから――左が火の系統だから、天照大神様の系統に対して、押込めるとかお宮を壊すとか、そういった罪です。やはりメシヤ教を一生懸命信仰すれば治ります。
《お伺い》七代前から四十になると目がつぶれ。
《御垂示》坊さんでも瞞したのでしょう。坊主瞞せば七代祟るというから。
《お伺い》七代前の先祖が相撲取りで旅の興行先で箱入娘と逃げ、その母親が泣き明かして。
《御垂示》そんな事ではない。そんな事で七代なんて祟る訳がない。余程大きな怨みです。大きな罪です。やっぱり神様の罪です。神様のお宮を壊して無くした――それで、その人は四十の時にそうした。その罪です。
その日に殺された坊さんが憑る
《お伺い》N.Kさんのお嬢さんで、嫁に行っておりますが、何月何日とかに生まれると必ず毛が無いそうです。男の子が一人居りますが同月同日で毛がありません。非常に不思議がって、霊的ではないかと。
《御垂示》それは霊的です。その日に殺された坊さんが祟って――祟ってというより行き所がないので、ここに憑るのです。浄霊で治ります。
霊界には沢山の役無しの霊が居てどこかに憑きたい。霊界の住宅難は現界よりひどい
《お伺い》ある道具屋で玉村方久斗が画いた、柳に白蛇の巻ついた扇面の画幅を借り受け、御神前の前の壁に掛けておきますと、道具屋が二晩続けて夢を見、白蛇が扇面から出て光った雲に乗って来て、今の家は非常に気に入ったから行くと言ったそうでございます。何か霊的なものでございましょうか。
《御垂示》蛇の絵に霊が憑っているのです。で、その霊が――次の間に光明如来様をお祀りしてあるでしょう。そこで救われたので、非常に御用をしたいのでそこにいさして貰いたいのです。
《お伺い》破産寸前になって居りますので、良い方と悪い方と両方に考えて気持ち悪がって居ります。
《御垂示》破産しても良いです。その方が反って罪が早く取れて、それからは良くなります。私だって破産した事がある。反ってそれから救われるものです。ですから破産についてそう苦労しないで神様にお任せして置く。そうすると、後で結果が良いです。
蛇の絵なんかにはよく霊が憑くものです。つまり霊界には沢山の役無しの霊が居る。だからどこかに憑きたい――居所です。それを求めて、絵なら絵に憑くし、どうしても行き所がないと字にも憑きます。字も水に関係した字に憑きます――サンズイです。終いには、画家のサンズイのついた名前の人に憑きます。住宅難は現界どころではない。霊界の方がずっとひどい。
《お伺い》万物は形を現わそうとしますが、今の霊が憑くというのもそれで――。
《御垂示》居所がないからです。で、良く画いてある方が余計憑きます。今のはたまたま光明如来様の御光を戴いて素晴しい出世をした訳です。
≪お伺い≫現界を慕うという意味で姿を表わそうとするのでしょうか。
《御垂示》無論です。生まれ変わりたいのです。大抵人間ですから、人間に生まれ変わりたいのです。
木龍に「元の御座にお帰り願います」
《お伺い》先程のM家の八大龍王でございますが、近所に小さい池があり、柳を大工が切ったところその晩死に、近者の者がヘチマを作ったところがそれが蛇のような形になりました。それを切って八大龍王として祀っております。二、三十年になりますが、切ったヘチマが伸びるそうでございます。
《御垂示》木が伸びるのですか。
《お伺い》ヘチマでございます。なんでも祀りたいからというので、貰って来たそうでございます。
《御垂示》それはいけない。名前が良過ぎる。そこの土地の名前でもとってやれば良いが、八大龍王なんて言うと名が良過ぎて昇天出来ません。蛇が居所がないのでヘチマに憑るのです。蛇は水気がなくてはいられないからで、可哀想なのです。
《お伺い》伐ったヘチマの木だそうでございます。
《御垂示》木龍です。柳に憑いていたから、今度はヘチマの木に憑いたのです。
《お伺い》元のところにお帰り下さいと言って焼きまして。
《御垂示》良いです。
《お伺い》その他のも焼きまして。
《御垂示》良いです。ただ、光明如来様をお祀りしたから、どうか元の御座にお帰り願いますと、それで良いです。
狐は人間をだまして自慢優越
《お伺い》三月十八日に大光明如来様を御奉斎。主人が変になり狐霊が出て来て言うには、萩で十年間お参りの邪魔をしたが、講演会があってからは、萩の霊界はそっちの縄張になったので逃げてきたが、講演会をやられると我々の仕事がさっぱり出来ないと言い、またここの親父は経の光明様なんかを戴いたからワシの隠れ場所が無くなった。経の光明様と大光明如来様では我々の仕事は出来ないが横の光明様ならまだ仕事は出来ると言い、今まで眠っていた信者さんが狐に教えられた様な次第でございます。
《御垂示》やはり正守護神に狐がやられるのです。そういうのは正守護神の力が出て来るから、狐が言う事を聞かないとひどい目に遭うからです。
《お伺い》しっかりしていればそういういたずらは出来ないのでは。
《御垂示》それでもある程度までです。してもある程度までです。よく新聞の質問なんかに、自分はフトある男に体を穢されたという事が出てます。それから煩悶して――そういう時は狐が両方に憑ってやるのです。自由自在です。又そういう事が狐は好きなのです。人間を瞞して踊らせる。また人間を瞞してやらせると狐の仲間での自慢優越になる。あいつは偉いという事になる。


