某日某所、唯物主義者甲、唯心主義者乙との対談
甲「病気は医者が治すんだから、信仰なんか必要がないと思う」
乙「必要がないとすると、医学なら治るという意味か」
甲「そうも言えないが、医学以上のものは今日ないからと思う」
乙「医学以上のものはないとしたら、信仰療法に縋ってくる人の多数なのはどういう訳か」
甲「それは迷いだ」
乙「医学で効果があるとすれば、迷う筈がないではないか」
甲(沈黙)…..
乙「信仰療法へ縋るのは、誰からか奨められるからだが、奨める人は顕著な効果を認めたからである、その為に人に奨める気にもなる、そうでなければ、人の生命に関はる程の問題を人に奨める筈がないではないか」
甲「なるほど」
唯物主義者との問答(光5号 昭和24年4月18日)
