(御論文『弥勒三会』のあとの御教え)
この経(たて)と緯(よこ)について、面白い事がある。大本教の教祖さんは、大本教では「五(いづ,巌)の御魂」と言っている。出口王仁三郎先生――聖師様と言うのは「三(みず,瑞)の御魂」とって言っている。それで、五(いづ)と三(みず)になっている。経と緯になっている。だから、教祖の時代には厳格で始終きちっと座っている。ですからお筆先と言うのは、非常に厳格に書いてある。それに引き替え聖師様の方は、極端に反対で、始終寝ている。「わしは三(みず)の御魂で、水は横に流れるから、仕方がない」と言っている。聖師様がいる建物があるが、そこに始終蒲団敷いて、入ると直ぐにごろっとなる。著述も寝て書くんです。それで手入れの時、各部屋に蒲団敷いて枕があるので、この部屋に女を置いて、大変な事をしたと疑われた。そんな訳で、片っ方は経、片っ方は緯で、これを大きくすると東洋文明――経の文明ですね。西洋文明――緯の文明となる。大本教は、教祖様のやり方で失敗し、聖師様のやり方で失敗して、その間に生れたのが伊都能売(いずのめ)で、私が伊都能売になる。釈迦、阿弥陀、観音――これが一緒になった時が弥勒三会(みろくさんえ)になる。だから、弥勒三会はもう済んだんです。東洋の経で失敗し、緯の西洋文明も失敗した。経は善になり、緯は悪になるんですが、東洋――経は、善で失敗した。それで、東洋人は善なんです。インドやビルマ人なんかですね。中国は緯が入りましたがね。純粋の東洋人は実に善なんです。西洋文明は、悪の文化です。処が悪の文化は必要なんです。物質文化は、神を否定しなければ発達しないんですからね。ですから、今迄は西洋文明で良いんです。だが、それではどうしてもいけない。結ばなければならない。中(ちゅう)の文明ですね。今私が書いている『文明の創造』それが根本なんです。今迄の文明はどっちかに偏っている。つまり、左翼と右翼ですね。どっちもいけない。左翼にあらず右翼にあらず、左翼であり右翼であり、その中心を結んだそれが本当のものです。『文明の創造』はその結んだものですね。そこで、本当の善悪ができるんです。それで、経と緯を良く知らなければならない。バッチの真ん中が伊都能売になる。伊都能売と言うのは、金属で言うと、金になる。ですから観音さんは黄金の一寸八分となっている。神様は昔から準備してあるんですからね。ですからこの根本を知って、色々なものを見ると良く分かる。