御光話録12号 昭和二十四年六月十三日  ※箱根の意義 

        「箱根の意義に就て御伺い申し上げます。」

     箱根の事は前によく言ったんですがね。――日本は世界の公園になるのがその使命なんです。そして日本の公園はやはり東西の真ん中にある箱根であり、箱根の公園は強羅で、こゝは元日本公園と言ったんですが、その中心が今の観山亭なんです。ですから、ここから拡がって行って地上天国が出来るんです。

      ところで、観音様は経緯(たてよこ)を結ばれるんです。そして私はこの経緯を結ぶ為に此の世に生まれて来たんですが、今迄はこの経と緯が別々になっていたんです。だから今迄の宗教には、仏教にしてもキリスト教にしても本当の力がなかった。ところが、愈々その本当の力が発揮される時期が来たんです。だから私が一ちょっと書いた「光」という字の御守り様に人を救うだけの力がある。……(中略)……

      力という字を見ても判る様に、力ってのは経緯を結んで左進右退の活動なんです。だから又、東西文明が結ばれることなんです。観音様が男であり、女であり、又どっちとも言えない中性だっていうのはその意味なんです。そうすると、箱根から東が関東であり、西が関西ですから、関東と関西を結ぶ真ん中は箱根であり、その中心は神山になるんです。この上の家を神山荘としたのはその意味であり、神山の前が早雲山でしょ、だからここを早雲寮としたんです。――宝山荘も多摩川をへだてて、東京と神奈川の境になってるんです。

      箱根ってのは、言霊から言うと、「ハ」は開く、火であり、「コ」は凝る、固まる、「ネ」は根本という意味です。だから結局「火の固まりの本」という事になるんです。そして箱根は火で熱海は水になり、その火と水が十国峠で結ばれるんです。十国峠は十ケ国が見えるから十国峠というんだって言われますが、本当は経と緯を十に結ぶ事なんです。箱根は夏涼しく、熱海は冬暖いんですが、それが十国峠を通るともう気温が違って来るんです、神様は全くうまく作られたもんですよ。……

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