岡田茂吉 各種治療法 『岡田先生療病術講義録』上巻(三)昭和11(1936)年7月 | 岡田茂吉を学ぶ

各種治療法 『岡田先生療病術講義録』上巻(三)昭和11(1936)年7月

各種の治病法

灸 点

 すべて治療という事は、病気は汚い物が溜るんですから、水で洗うか火で焼くか、どっちかの方法であって、灸は一時――火で焼く意味でありますから、相当の効果はあるのであります。しかし勿論、体的燃焼であるから、治るとしても一定時であって根本的ではないのであります。かつ又、灸は体の火であるから、非常に熱いという苦痛があるから、理想的ではないので、真の治療法とは快く治ってゆかなくてはならないのであります。

 序(ついで)ですから贖罪治病について説明をしてみましょう――

贖罪療法は

 昔から相当にあるのであります。世界人類の罪を贖罪したのは、イエス・キリストである事は誰も知って居るところであります。

 又、人の道の開祖御木徳一(とくはる)という人は、最初、金田徳光という人に遇った時、それまで御木氏は重症な喘息だったんですが、金田氏、いわく「貴方の喘息は私が治して上げよう」と言った。するとその晩からさしもの喘息が治ってしまった。すると金田氏の方はそっくり喘息を引うけ、それから一月位苦しんだというのです。これらは勿論、立派な贖罪治病であります。御木徳一氏はこの事に感じて、自分もその様な購罪治病をしたいという決心をしたのが開教の動機だそうであります。

 贖罪治病は相当昔から行われたという事は疑う余地はないのであります。

 貴方方でもそういう事がよくあるはずであります。例えば病人を治療する場合、自分もその通り悩む事がある。これは幾分の贖罪であります。そうしてこの贖罪は水の働きでありますから月の系統の人であります。つまり水の性ですから汚れ物を洗う訳で、その洗う為の塵や垢を引受ける、それが贖罪なのであります。

 本療法は、霊的の火で焼いて水で洗う、ツマリ両方の働きを一人で行(や)るので一旦火で焼くからして残るのは極僅かな灰であります。

 水で洗っても、術者の引受ける量が極少いので、多数の病人の治療をしても、割合楽なのであります。

鍼は、

 矢張り浄化作用を一時止めるので、薬剤による毒素療法と同じ意味なのであります。

 血管の太い所へ鍼を打つとその部の筋が脹れる。その為血液の流動が妨げられるから浄化作用が停止する。それで一時的苦痛は緩和されるという訳でありますが、その腫れが引くと、再び元通りになって悩むのであります。


次に注射は、

 毒素を血管の中へ入れて浄化作用を弱らす一種の逆療法であります。

 手術は、

 悪い所を除るのでありますが、結果の良い事もあり悪い事もあって、確定治療にまでは至っていないのであります。

 しかし、宗教的に言うと、神から授けられた肉体に一寸でも傷を付けることは罪を構成するので、肉体は神からの預り物であるから、大切の上にも大切にしなくてはならぬというのであります。

 灸だの手術だのは、一生涯一種の不具者になる事になる。何程美人の玉の膚でも灸の痕が着いたらもうお終いで、植木屋が折角咲かした花弁に線香で焼痕を作る、それと同じで造物主に対し、大いなる冒涜でさえあると思うのであります。手術をした人などは、実に二目と見られないのがありますが、治療上――止むを得ないとも言えますが、手術すべき症状も手術せずに治癒するとしたら、こんな結構な事はない訳であります。ここに本療法の絶大な価値があるのであります。


酸素吸入

 又、酸素吸入というものがありますが、これも疑問があります。
 最近仏国の某飛行家の発表するところによれば飛行機に乗って一万尺以上の高空を三十分以上飛行すると大抵の風邪は治るというのです。

 これはまことに面白い発見と思うのです。学理上上空へ行く程酸素は稀薄になる訳ですから、酸素が多い方が良いのか、少い方が良いのか訳が判らなくなるのです。元来、空気の構成は、酸素、水素、窒素等としてありますが、いずれにせよそれらの原素はちょうど人間の呼吸に適した様に配合されてあるに違いない。それはちょうど、砂糖と醤油鰹節など混ぜてちょうど好い味にして食せる様なもので、砂糖だけ、又は、醤油だけの一種では仕様がない。酸素吸入はちょうどその一種だけという行(や)り方ではないかと思うのであります。

氷冷 次に、氷冷ですが、

 これは一時発熱を下げたり、苦痛を緩和しますから効果がある様に思われますが、実際から言うと全然浄化作用を停止さすもので、それだけ治癒は後れるのであります。

 昨年の夏、嗜眠性脳炎で死ぬ人が多かったのは、あれは氷冷の為であると私は想ったのであります。

 盲腸炎なども冷す為に膿が固まる。固まるから切らねばならぬ事になるという訳で、氷冷しない方がより速(すみやか)に治るのであります。

 日光浴

 最近西洋の某学者の唱え出した説に、日光中には、人体に非常に良い紫外線などがある代りに又非常に悪影響を及ぼす何ものかがある、と言うのです。

 大体人間は日光に晒さるべき動物ではない。日光に終日照らされるのは余りに強過ぎる訳であります。しかし、働いて汗を掻きながら照らされるのは極良いので、何もしないで長時間日光に照らされるのは悪いのであります。

 夜露に当るのは毒だといっていますが、私は夜露に当るのは非常に良いと思うので、病人に夜露に当る様に言うのであります。それは『月の霊気』も肝要だからであります。

 又『地霊』も非常に良いのであります。地息に触れるという事を昔からいいますが、「土の霊気」も人体に必要なのであります。従って家の中での運動よりも戸外の方がずっといい。それは地の霊気に触れるからであり、この意味において土弄(いじ)りなどは非常に良いのであります。

 要するに、太陽と月と土の霊気によって、万物は生成化育さるるのでありますから、もし日光浴をすれば、月光浴もしなくてはならない。地霊にも触れなくてはならないのであります。近来、ビルディング病というのがありますが、あれは地霊に遠ざかる為と思うのであります。

 湿 布

 次に又、人間は皮膚面からも呼吸しているものであって、湿布をするとこれを妨げる関係上、新陳代謝を妨害する事になり、浄化作用を弱らせる事になるのであります。

 塗布薬

 これは薬が皮膚から参透し、血液を濁し、浄化作用を弱めるから、一時苦痛は緩和されるが、治癒は後れる事になるのであります。
        (昭和十一年七月)

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