丸の内中央亭御講話 昭和16(1941)年9月11日


 諸士は、だいたい講習の際、中島さんからいろいろお話を聞かれたことと思うが、また私としていろいろ話したいことがあるんで、なるべく解りやすくお話したいと思う。

 なにぶんこの治療というか、あるいは療術というか、いままでになかったことなんで分かりにくいが、分かってしまえばなんでもないが、分かるまでにはひまもかかるし、骨も折れる。いままで世の中の人が思ってたこと、言ってたこととはだいぶにちがう。ほとんど反対のことが多い。結局、新しい医術というものが生まれたと考えるのが一番いい。

 いろんなお話したいこともあるが、どういうわけでこういう方法ができたかということは、私がそういうことを知って多くの人に知らせて救う。

 現在のままですと、人間が減ってゆくし、減ってゆく、最後はなくなる。これは統計に表われている。それで、近ごろ政府があわてていろんな施策をたてている。

 四月から人口問題が表われ、人口が減ってゆくという。大々的に減っている。

 体力管理とか、われわれには分からぬが、健康検査してなにか記録にして、身体の悪いもの、弱いものをよくするつもりなんでしょうが、なかなかよくならぬ。また産めよ殖やせよ、今度赤ん坊ができると厚生大臣の手紙と赤ちゃんの産衣(うぶぎ)と添えてくるという。こういうこともケッコウだが、そうまでしなければならなくなったのは、どういうわけかということである。

 青少年の体位低下、結核がますますふえつつある。また人口増加率が減ってくる。非常に減ってくる。このまま推移すると日本人はなくなる。どのくらいかというと、いまの統計から言うと、中川友長博士が綿密に予想表を作った。それによって計算すると、昭和百年までの計算になっているが、後八十四年で、二百年、三百年、四百年と推移していくと、五百年で零になるということになる。

 これは日本ばかりかというとそうでない。英国は約三百年、ドイツは五百五十年、フランスはもっとずっと早い。フランスは一九三八年、すなわち一昨年十三万人減った。増加どころでない、ぜんぜん減った。ですからもう二百年くらいでなくなる。このまま行くと文明国の人間はなくなってしまう。

 この問題こそ、東亜の新秩序問題よりずっと大きいと思う。人間の種がなしになればどうすることもできない。そうなると野蛮人だけが残る。そういうふうになるのは、文明国人の間になにか間違ったことがあるに違いない。

 これは十九世紀から始まった。こういう現象は文明国でない国の人間にはない。例えばインド人、支那人などはそうでない。ベルギー、ノルウェー、アメリカでもみんなそうである。故にこれほど重大な問題はない。なにか間違ったことをやってるに違いないというので、私はそれを発見した。

 発見した以上、このことを知らせて人口の減る原因を知らせなくてはならぬ。しかるに私のやってることと、政府のやってることとは反対のことであるから知らせてやるべく、本や文章で書いてすることはできない。故にお話するよりしかたない。話をするとしても治療をやっていては話することもできぬ。そこで治療をやめた。やめれば個人同士の話であるから差し支えない。

 そうしなければ、人間が減ってゆく、のみならず非常に弱ってきた。兵隊の検査も年々程度を下げてゆく。下げてゆかなければ予定人員がとれない。子供など……

  「序論」朗読

 いまの論文でだいたいの概念を得られたと思うのである。

 根本として、いままでの病気に対する考えが誤っていることである。

 いままでは病気は恐ろしいものとしたが、私のほうの説では病気はありがたいものだ。病気をするということは結構なことで、ありがたいと思うのが本当である。であるから病気とは「神が人類に与えた最大の恩恵である」と言うのである。

 これも諸士はご存じのことであるが、病気は浄化作用であるというのは、汚いものを押し出す作用である……これは苦しいからみんな嫌がり、それを止めようとした。それがいままでの方法である。

 ちょうど部屋にゴミが溜まっている。それを掃除する。部屋がもし生身とすれば、さぞ痛いであろう。せっかく掃除してやろうとしてすると、だれか来て止める……それが医療である。

 熱が出ると捨てておくと悪くなると思う。蛋白が出ると、これをすぐに止めなくてはいけないとする。これが根本的誤りである。

 故に私のほうの治療では熱が出ればありがたいと言う、これが根本である。

 身体にあってはならぬ毒血がある。どうして毒血があるかというと、人間の身体は絶えず浄化作用が行なわれてる。血液の循環により、浄化作用がついでに行なわれる。一つ所へ汚いものを押し出す作用、一つ所へ寄せるというのは第一浄化作用である。肩が凝るというのは肩へ寄るのである。するとだんだん固まる。それを外へ出さなくてはならぬ。それが第二浄化作用である。そして熱が出る。固まると風邪を引くという。熱で溶けたのが、肺の中へ入り、咳で痰になって出る。首へ溜まると溶けたのが鼻汁になって出る。それで水っ洟(ぱな)が出ると軽くなる。風邪などすてておけば治るに決まっている。風邪くらい治りやすいのはない、治療すると早い。風邪はできるだけ引くようにしなくてはいけない。いままでは風邪を引かないから、つまり掃除しないようにした。風邪をたまたま引く、熱さましを服む、冷やす、湿布する、薬を服む。本来、薬はない。薬では効かない。毒でなくては効かない。良く効く薬とは、毒の強いものである。ですから、眠り薬などは猛毒だから効く。毒を入れると身体が弱る。身体が弱ると浄化作用が弱る、故に病気症状は軽減する。

 風邪が治ったときは、第二浄化作用の起る以前に還元したわけである。本当に治ったんでないからまた引く。風邪を引くたびに殖えてゆく。だんだん風邪が重くなってゆく。ついには熱さましなどをやっても熱がとれなくなる。すると、医者は肺尖が悪いとか、肺門淋巴腺とかいう。

 かくのごとく風邪を引かないようにする。また風邪を引いても固めてしまうことによって結核が殖えて行く。そういうことをやっている。どんな人もそうしてる。それからが問題で……

 風邪がコジれて治らぬという。医者が診ると必ずラッセルが聞こえる、ついでにツベルクリン反応をやる。赤く腫れると結核菌が入り、免疫になったという。ところが腫れない人は結核菌がないわけであるが、肺が侵されたことになり、いつ侵されるかしれぬから危険だという。腫れたのは陽性。

 腫れないのは結核の危険がないからいいが、いつ入るか判らぬから危険ありという。

 これは……

 血をとって試験管に入れ、濁ったのは淀む。早く淀むほどいけないという。これは私の理論と合っている。重いから早く淀む。これは結核に関係はない。血液に濁りがあるため、結核でもなんでも起りやすい。

 レントゲン写真もはなはだ怪しい。たいへん確実なようで、これほど不確実なものはない。写真は平面に写る。深部にあるものも上かわにあるものも同じく写るからである。

 最初風邪をこじらし長びくと、そのとき医者は肺浸潤とか肺門淋巴腺とか結核の初期のように言うが、患者はなんともない。なぜかと言うと、だいたい首の周りとか肩とかの毒というものは肋骨、腋の下などにからまる、また臍の周り、腎臓などへ固まる。咽を使うと咽喉へ、腕を使う人は付け根へ、腰を使う人は腎臓などへ固まる。

 兵隊から帰る人はよくマラリアになる、あれは腕の付け根へ固まる。

 注射の毒素は腕を使ったり、腰を使うからその部に固まる。そして熱が出るとマラリアと言う。故にその部を治療すればわけなく治る。毒素はほうぼう探るとどこかにある。風邪引いても、熱が出て肩と首の外を少し念入りにみるとほうぼうへ溜まっている。特に股などは、咳や痰が出る。

 先に肺壊疽の若い男を治したことがある。これは右の股をやって治った。探ってみると意外な所に固まってるものである。

 ほうぼうへ固まったのが人により一、二カ所溜まるのと、ほうぼうへ固まるのとある。そして溶けたのはみな肺へ入り肺を通過して痰になって出る。

 そういうとき医療のほうでは、熱さましや湿布などいろいろ手当する。それはみな弱らす方法である。その他栄養食などしても弱らす。すると毒素がどんどん溶けて肺の中に入ると今度は止まって出なくなる。

 安静にして咳も弱くなる。すると痰も出てこぬので、肺の中へだんだん停滞する。これを医者は肺浸潤と言うのである。だんだん浸潤して、肺中にだんだん固まって塊ができる。ほうぼうへ塊ができる。すると呼吸困難になってくる。肺の中に塊ができると肺の大きさがそれだけ減ったわけであるから一定量だけしか吸えぬ。それでたびたび吸うから息苦しくなる。中には肺の中には入らず、肺の中がいっぱいになり、肺の外に溜まる人もある。身体が弱ってくると、肺の中に浸潤する力がなくなる。それで外へ固まる。そして肋骨と同じように固まって呼吸困難となるのがある。そういうのはたいてい片方の肺だけ板のようで、呼吸のできぬのがある。

 いろいろあるが、ふつうの肺病は、肺の中に塊ができ、だんだん固まると、医者は肺の中に結核とか壊疽とか癌ができてるなどというこれが本当の肺結核で、そうなってからは痰を調べると黴菌がある。早期には菌はない。菌のあるのは古い痰である。

 菌は自然発生するのである。痰が長い間肺中にあると、体温により腐敗する。そこで黴菌が湧く。故に肺病は絶対に伝染はしない。

 私の家では肺病患者を泊めたことがあり、子供六人一緒にいたが、一人もうつったものはなかった。うつるようにみえるのはわけがある。

 いま言った具合に肺の中に塊ができる。これは間違った療法によってこしらえたもので、肺尖とか肺門淋巴腺などは、安静とか注射などそのことが真の肺病にすることになる。

 医学が進歩するほど人間が弱るというのは、そのことである。昔、漢方医学の先生は薬はみんな毒であると言ったが、毒によって浄化を停止するのである。

 六〇六号はエールリッヒ博士が発見した。これは砒素剤がもとである。すなわち亜砒酸である。これは非常な猛毒で、耳掻き一杯で人が死ぬ。だからこの毒のためできかかった黴毒のおデキも引っ込んでしまう。浄化によって外へ出されたので結構なのをそれを引っ込ます。おデキなら押し出されたのであるから外へ出たほうがよい。これはたとえば、せっかく外へ出ようとしている泥棒を追っかけて門の所まで行ったのを呼びとめる、するとまた後戻りするようなものである。六〇六号は一時的停止させるものであることを医学でも言っている。

 人口問題は現代文化人の結婚を遅らした。明治の初めより平均三年か四年くらい結婚年齢が遅れている。産児制限は調査することはできぬ。ヨーロッパなどもほとんどない。精神的労働者がふえた。なによりも婦人の妊孕率(にんようりつ)が減ってきた。これはなんのためかと言うと弱ってきたためである。これがちょうど十九世紀の初めである。フランスでは一八三四年ごろより、英独は一八七、八十年ごろより増加率が減り始めた。それ以前は人口統計はなかった。十八世紀ごろからやった。十七世紀ごろにはなかったのでまず人口減少はなかったと推定するよりほかはない。

 この原因は種痘のためである。これは英人ジェンナーが一七九六年種痘法を発見。最初ギリシア人の間に種痘のようなことをやっていた。種痘をすると天然痘は軽くなる。これをジェンナーがみて研究し、初めは馬牛などに注射した。ジェンナーはそれを深く研究し、自分の子供に実施して、千八百年ごろ種痘法を発表した。

 日本は明治七年からやった。それで日本のほうはヨーロッパより五、六十年遅れている。いまから五、六十年前の状態と日本は同じことである。故に文明国中出生率は一番高い。日本は大正九年まで殖えた。大正十年から減ってきた。十三年には特に減って、支那事変の影響は受けなかった、昭和十五年のを発表した。

 台湾も朝鮮も一緒にして殖えたことになっている。そのころはあまり殖えず、台湾などで補った。

 その後、推定するといくらも殖えず、百万人内外は殖えている。昭和十二年は九十六万、十三年は六十五万で、一カ年三十万減った。それで政府は驚いた。去年、一昨年あたりは三、四十万の増加を報告している。

 都会は殖えず、農村にわずかに殖えている。昭和十一年は一カ年二十四万人殖えた。出生のため殖えたのは六万人で地方より移住せるもの十八万人で、地方より入るほうがずっと多い。六百万に対し、六万人より殖えない。そういう具合でほとんど停止された。

 いま話した種痘が原因とすれば、種痘でどういうわけでなったかと言うと、人間は生まれながらに天然痘毒素をもっている。天然痘は特にひどい、種痘すると天然痘にならないようになる。ところがこれは毒素がなくなったんでなく、あっても外へ出る作用を失ったにすぎぬ。免疫になると言うが、病気が起らぬからそう言う。実は出る勢いがなくなったのである。故にそっくり体中へ然毒が残る。天然痘の毒は出ずに残るから、それがほうぼうへ残って固まる。これが固まって病気を起すもととなり、また全体に身体が弱る。種痘をやらぬ国民は体力がある。満州の苦力(クーリー)など非常に丈夫で想像もつかぬ体力をもっている。食物も朝昼夕同じ物を食う。日本人にはとても食えぬ。実に粗食である。力は非常にあり、寝なくともビクともせぬ。日本人だってそうである……昔の雲助などはほとんど裸でやった。足軽なども褌(ふんどし)一つで毛脛を出してるが、昔は非常に強かった。マラソンの一等は朝鮮人であった。重量上げ選手の一、二等も朝鮮である。

 とにかく種痘をしない国民は強い。日本の出生率は二十くらい。支那の出生率は割合正確で信をおくに足る方法で調べたところによると、千人につき四十、日本人は二十である。これで日本は一番高い、米が十七、英独が十五くらい、このくらいの出生率である。

 いかなる方面からみても減っている。あまりにも種痘を信用したため、そのことにまだ気がつかぬ。それは今日の西洋医学の誤った進歩による。これはいずれは知れる。気づく時期が来るに違いない。

 しかしいずれはなどと言ってはおれない。われわれこそ、もっかの状勢上もっと強くなくてはならぬ。ちょっとした病気にも仕事を休む、これなどどんなに大きな影響してるか分からぬ。人的資源不足というが、これもそのためでまだ気づかぬ。

 中世紀西暦六、七百年より、千二、三百年ごろには、名医といわるる者は、占星術を知らなくてはならなかったという。今日では馬鹿馬鹿しいと思うが、進歩したものが発見されるとそんなものである。いずれは間違ったことは訂正されるが、早くそれを気づきたい。

 国家のやってることと反対のことを言うと、国の方針に逆うから、あまり大いにはそれをやらない。故に講習を受けてはっきり病原など知っておかなくてはならぬことを話す。故に心で思っていてもだれにも話してはいけない。今度はどうして治るかについてできるだけ悉(くわ)しく話する。

 ここが痛む場合、熱がある場合、そこをやれば治る。一般指圧では非常に強く押すが、できるだけ圧さぬようにして治る。これはどういうわけか。治るわけがあって治るので、霊を霊で治すのである。これが本当の簡単な原理である。ところが霊は目に見えぬ。昔から幽霊などというが、どうかすると見る人があるが、ふつうだれも見た人はない。けれどもある霊とはなんでなにも見えないのか。

 霊気のあることは判る。空気の中に霊気がある。いままでの学問では霊気の発見はできていない。空気と思ってるほかに酸素(霊気)水素もある。空気中に酸素があり、霊気の中に空気があり、これはなかなか新しい科学であり学問である。故に科学は将来ここへ行く。何十年か何百年か先でゆくところをいま発見したのである。

 霊気を発見すれば、まだまだすばらしい発明ができる。飛行機なども落ちないものができる。人間一人で羽のようなものを着けて飛ぶこともできる。無線なども機械を使わず、指でできる。その本は霊気である。

 空気のほかに霊気の世界、霊界がある。霊界より空気の世界、現象の世界を仏教などで三界と言うのはこれである。いままでは二界であった。発見できなかったのはわけがある。

 こういうことも考えなくてはならぬ。世界は夜と昼とが交互に移ってゆくもので、これは一日の中に夜昼あると同じく、十年間、百年間、あるいは千年間にも夜昼はある。いままでの歴史でも戦争と平和、景気、不景気というように、陰陽に来ている。よく「景気は八十年ごとに来る」と言ったが、一年にも夜昼はある。一日にもあるが、十年、百年、千年となると分からぬ。霊界にも夜昼が移り変わってゆくのである。

 今日世界のあらゆるものは大転換を始めていることも、時も分かる。歴史あって以来、今日のごとき大変わりしたことはない。

 いままで、たいてい一国とか二国とか……

 この前の大戦の時は転換はなかった。経済組織など変わらなかった。今日のは恐ろしく変わった。これは非常なわけがある。それは世界の何千年か何万年かに一遍ある昼間の世界が来た。

 いままで非常に長い間夜だった。最初私は夜から昼になったことを知った。昭和六年六月十五日初めて昼間になり始めた。故に今年は十年目になった。夜が明けるのにもだんだんだんだんそうなるんで、日が明けるようになってゆく……六月十五日、岩戸開きに、天宇豆売命(あめのうずめのみこと)が踊って大いに笑った。天照大神は笑い声を不思議に思われ戸を少し開けられたという。それで手力男命(たぢからをのみこと)が戸を開けた。そして天照大神のお出ましを願い、御手を引いて出た。そして再び岩戸に入れぬよう七五三縄を張ったという。これは昼間の世界になることで、太陽を人格化したのが天照大神で、お出になったのは今度がそうである。

 翼賛会の発会で、これより岩戸開きの会議を舞い開いた。

 私は昭和六年六月十五日に安房の日本寺へ行った。その時天照大神がお出ましになった。あそこは日本寺という、日の本の寺というわけです。三月経って九月十八日満州事変が起ったが十八日の日に不思議な事が起った。岩戸が開けると日本は日の本であるからお日様が表われ、世界を照らし出し、満州へ射し、満州は日本のものとなった。その後六年で支那事変、今度また照らしてる。その他、タイ、仏印と国旗が翻るようになった。国旗は太陽の光を小さく分割したものである、次にシベリア、次にフィリピン、蘭印よりインドと、日の丸がひらめくようになったというように、昼間になるのはどしどしそうなっている。これは絶対でしかたない。

 日本もいまになってみれば、海外発展など遅れている。徳川の鎖国政策など惜しかったなどと言うが、このことが分かるとそうは言えぬ。太陽が昇る時機でなかったのだからしかたない。夜は月が上になり、太陽は蔭に入ってる。であるから、この時分いくらやっても海外へ発展することはできない。故に徳川の鎖国政策は大自然の法則に従ったものである。

 神は大宇宙の主たる神人で、人間を使っておられる。

 霊界が明るくなると、浄化作用が起り、強くなる(これは新しい学問であるからよほど話しにくいが、呑み込むのも骨が折れる。が、呑み込んでおくとこの世の中の行き先が分かる)。

 大宇宙にあるいろいろなものは一つの国として表われている。日本は日、米が星(旗の色も月夜の色である)赤い条は太陽の光を受けている。黒いのは八方へ照らしてる。英は月、ドイツは土、イタリアは水、独伊の仲のいいのは大陸と海は切っても切れぬからである。ロシアは雲、フランスは霧。

 今度の独ソ戦など、今年六月十五日、現界の岩戸が開け……

 いままでドイツと日本が提携したのは、雲を除る必要があり、日本の太陽とドイツの土の間に雲があった。これを払わなくてはならぬ。それで戦争が起ったのである。スターリン、ヒトラーはいま雲を払う作用をしている。故にドイツと日本は国境がくっつく。シベリアは日本、ヨーロッパとロシアはドイツになろう。そして月も星もなくなり、結局いろんなことがあってもそこへ行く、絶対そうなる。

 神様……大自然がやっている。英米がどうしようと、必ずそうなる。そうして日本は一番幸せになる、太陽の国であるから。

 天皇は万世一系でありがたいが、もういっそう大きなありがたさである。しかし、それまでにはいろいろの苦しいことがあるが、それを知っていれば楽である。そういうふうになるということは、太陽が表われると、霊界が明るくなる。

 緯は
  霊界は   火の世界
  空気界は  水の世界
  現象界は  土の世界

 経は 日 月 地

 故に物質はすべて土から生ずる、人間の身体も火水土でなり、死ぬと魂は霊界へ行く。水は血液、漿液などである。これらは死ぬと涸(かわ)く。肉体は土になってしまう。かくのごとく、火水土となる。

 空間は暑からず、寒からず、両方が混合している。火のみになれば爆発するし、水のみなら凍結する。そうなると……

 霊界が昼間になって、火の分子が多くなった。夜の世界は水の分子がたくさんあった。

 昼は火のほうが多い。夜は水気が多い。水は物質に属する元素である。水と土は物質に所属する。

 霊 火そのもの 水・土は物

 霊 主 水 従 は昼の世界

 人間のほうは浄化作用が旺盛となる。

 夜の世界の間は、悪いことが多く行なわれる。昼の世界になると良いことが多く行なわれる。秘密や罪悪は夜行なわれる、いろいろな方面にそういうことが表われている。


 いままでの人間は利己主義だったが、これからは自己の利益は第二とし、これからは陛下、国家に奉公することとなった。これも表われの一つである。

 自分の利益を後にして国家や他人のためをするのが善である。悪は自分を主とする。善悪は利他主義と利己主義の違いで、これもある程度はいいが、程度を越えると悪になる。これは昼の世界では利他主義になった。利己は許されぬ。

 商人など損々と言いつつ儲けている。いままで、夜の世界であったからゴマカシがきいた。今日の商人は配給業を扱っている。いまははっきりしている、闇取引など夜の世界の方法だったから変わった。要するに、罪悪やゴマカシができなくなる。

 英米などの持てる国は、弱い国より奪り、利益を搾取した。これは許されぬ。世界で一番貧乏で一番虐げられたのはインドであった、利益は全部英国に奪られた。これはもう許されぬ。

 世界の大きな清算が始められる。いままでひどいことした国は非常に苦しみ、インドとか、アフリカなどは良くなる。まだまだうんといろいろ夢のように変わってゆく。そういうような具合で、霊界に火素が多くなった。

 人間の身体は、肉体と霊体と両方が密合してる。霊が脱出すると人間の通りの形をしてる。曇りなき霊は額から、最悪人は足から、ふつうは臍辺りより出る。病人でも足から変なものが入ると思うと、病気になったという人がある。神のお知らせの場合は額から入る。これを天帝という。

 人間が使い道にならぬようになると、霊は脱出して、霊界で浄化作用が行なわれる。であるから、人間の本体は霊が本当のもので、いくども生まれたり、死んだりしている。私はこれを研究した。研究するに従いはっきり判る。

 病気のあるのは霊体に曇りがある。病気に表われたものは霊の曇りが体に表われたものである。病気を治すのは霊の曇りを除るにある。

 万象は霊主体従が原則である。これ以外に方法がない。霊の曇りを除る、すると膿の霊は死んでしまう。そして消えるか、体外へ出るかせねばならぬことになる。物質のみが残るからおのずから出る。薬など射すとよけい濃くなる。

 また例えば、鉄砲玉が入ると、これを治療すると出てくる。外からやると自然に出てくる。薬などの霊を除る、すると弾丸という物質が残るから、外へ出さなければならぬ活動が起るのである。これが物質の原則である。しかるにいままでは体だけを除ろうとする。霊の曇りを除らぬ以上、根本的とはいわれぬ。霊の曇りとは水の働き(水素の働き)であり、空の曇りも水素である。元素の水に対し、火素が出て放射するから乾いてしまうようなわけである。

 光と熱であるから、光で刺激して溶かすのである。これは非常に神秘で、火素はどうして出るか、ある大きな力が私の体を通して一般治療士へ行く、字の書いたものに伝達されるようになっている。それで光が出る。力を入れると体のほうが勝つから出が悪い。さわるかさわらぬくらいにする、すると曇りが早く解消する。

 治療のときは力を抜く。奥のほうへ入るような気持ちでする。そして毒の所へ行くと溶け出す。相当期間すると必ず効果がある。幽霊を治すつもりでやると、霊のほうが中心になるから治る。いままでなぜこのような力が出なかったか。それは夜の世界だったから、水素が主で火素は少ないので火素を集めることができない。霊界の浄化作用が旺盛になると、汚い物を溶かす活動が起るため、今後ますます病人がふえてゆくのである。

 いままでの医術は浄化停止であるから、昼になるとますます効かなくなる。停止できなくなる。

 佐世保で、海軍の将校の家族の子がジフテリアで注射十本打って死んだ。この注射は二本以上打ってはいけないことになっている。十本打ったのは怪しからぬといって調べてみると、盲腸なども故なく切ったもので、海軍では摘発しようとした。

 いままではこれで止められた。十本くらいなら。今度は薬が効かない。停止できなくなった。今後ますますそういう傾向になる。するとこの療法はますます治ることになる。ちょうど宇宙の活動に合っている。ほうぼうの弟子で非常に治ることになる。いままで十日くらい要したものも、最後には弟子でも一日くらいでたいていの病気は治るようになる。それで初めて多数の人が救われることとなる。

 宗教はやらぬことになってるからぜんぜんふれず話をした。ある時期が来れば許されることになるから、いまはあまりふれぬようにお話するが、そういう原理で治るのである。

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