《お伺い》御神体とお屏風の観音様のお取扱いに就きましてお伺い申し上げます。主人が亡くなり、家族が解らなくなって教会にお返しに来たので御座います。
《御垂示》取扱いと言って――先方が返そうと言うんでしょう。だからそれを、旨くやればいいでしょう。
《お伺い》処置に就きまして。
《御垂示》しまって置けば良い。
《お伺い》永久にで御座いましょうか。
《御垂示》いやそれは分からない。それは頂いた方が良い。それで貴方の所にしまって置き、そのうちに急いでお祀りしたいと言う時に貸してやる。但しそれはお浄めしなければ。お浄めする場合には資格者なら良いです。自分の所にお祀りしてある光明如来様にお願いして、お浄めの資格を頂き「今お浄めをさせて頂くから力をお与え下さい」とお願いしておけば良い。胸から霊を入れる。それで良いです。つまり台の上において、祝詞を奏げた方がいいですね――天津祝詞を。拍手して二、三分で良いですね。そして拍手をして、お辞儀をして、その時「しまわせて頂きますから」と言って、しまう。上に物をのせない様にね。その家で一番清い所に置いて、箱があったら箱に入れて、そうすると中にはお祀りしたいがお金が足りないと言う時は出してやる。あるいは貸さなければならない場合にね。未信者に病人があって、将来入信する――入信すると言うのでなければならない――そう言う時、使っても良い。返ったら戸棚にしまって、光明如来様にお礼をして――それで良い。お屏風はそれ程大袈裟にしなくても、もっと簡単で良い。御神前にお上げして「どうかお浄めをお願いしますと、それだけで良い。
《お伺い》大変穢れていたり、お汚しした場合は。
《御垂示》それはいけません――取換えなければね。ただ古いのは良いが、破損しているのはいけないですね。
《お伺い》その処置はいかに致しましたらよろしゅう御座いましょうか。
《御垂示》お断わりして焼いても良いでしょう。
《お伺い》お額の場合には。
《御垂示》額は御神体と違うから、ただ清い所に良いでしょう。さもなければ、掛けても良いですよ。光明如来様に「今度お額をお預りしたから、それを掛けさせて頂きます」と言って。
《お伺い》明主様の御写真の場合は。
《御垂示》写真は、やっぱり光明如来様の台の上にのせて、「今度自分がお預りする事になったから、よろしくお願いします」と言って、奇麗な紙に包んで置いておくんですね。
《お伺い》光明如来様、大光明如来様を頂いておりますが、部屋が一つしかないのでお掛けする事ができませんので御座いますが。
《御垂示》御神体は一軒の中に二ヵ所はいけない。一所ヵでなければならない。
《お伺い》先程胸からと仰言られましたが、お守様が胸に近いからで御座いましょうか。
《御垂示》それもありますが、そうお願いしてすれば霊を頂くから、そこを通って行く。それは相当の――中教会長以上の人ですが、それ以下の人なら、ただ御神前にお上げして、お願いすると良い。「どうかお浄めをお願いします」と、そうしてしばらく――二、三十分で良いです。
《お伺い》信者が死んだ場合、その時お守様は、亡骸と一緒につけて良いと言うお言葉で御座いましたが。
《御垂示》それは死ぬ人の希望です。それでなければ執着があるからね。
《お伺い》残った御守様は如何致したらよろしゅう御座いましょうか。
《御垂示》希望がない場合は、とっといた方が良いですね――記念と言う意味でね。奇麗な箱に入れて――桐の箱か何か作って、そこに書いて――何の何某と書いて――そうしてしまって置く。
《お伺い》主人が解らなくなり、御写真を放り投げ――御祀りして御座いますが、穢がしてあるかと思われますが。
《御垂示》いずれは後悔して、お詫びに来るかも知れませんから――また欲しいと言うかも知れないから、あなたの方にしまって、とって置くと良い。
《お伺い》投げたりして、明主様の御写真が穢がされると言う事がありますので御座いましょうか。
《御垂示》それはありますよ。邪神ですからね。邪神が人間の手を使うんですからね。
《お伺い》御神体は二カ所はいけないと言う事で御座いましたが、信者さんが来てお詣りする所と、私がおります奥の方と御座いますが。
《御垂示》ああ、そう言う場合には二つで良いのです。片っ方は教会で公ですから、良いんです。
《お伺い》炭坑の坑夫で、御守様をはずして入り、坑木があたり死んだ者が御座います。
《御垂示》はずすと言うのが間違いだな。そのままで良いですよ。それが希望なんだから
《お伺い》中二階ですが、上が低いので、お軸の下をまくのと、ひきずるのとは、どちらに致しましたらよろしいでしょうか。
《御垂示》絶対にいけない。どっちもいけない。長ければ軸を切れば良い。人間でも、足からひきずっていたらおかしい。