御教え集２号昭和二十六年九月五日＊薬毒

九月五日
（お伺い） 島根県町Ｔ町、K.Ⅿ（四十六才）の御浄化に付き御教示並びに御守護の程謹んで御願い申し上げます。二十三年秋、風邪から咽喉部を痛め、医師の診断では右肺に空洞二カ所あるとの事でありましたが、別段自覚症状もなく食欲も普通に御座いました。ところが本年五月喀血致し、六月上旬に少し無理をした為か、青黄色の非常に濃い痰を吐く様になり、発声不能となり不眠症にもなって参りました。七月上旬より御浄霊を頂いているので御座いますが、当時脈搏は早い上に微弱で、熱は大変低う御座いましたが、衰弱は余りありませんでした。御浄霊は本人の妻が早速入信し、近所の熱心な信者と力を合わせて致しており、専門教師よりは一週間に一、二回位受けております。現在は御蔭様にて腹痛も下痢も快癒し、庭の散歩や家族との談笑にも疲れを憶えません。殆んど菜食とし食欲も御座います。しかし発声はできません。更に八月二十五日頃より御浄化を頂き、九度ばかりに発熱し、寝汗も出、喀痰は多量に吐き、尿は色の濃いのが沢山出て居ります。背面の特に左半身に毒素多い為か、仰向いて寝る事がでなくなりました。本人が御浄霊を受ける迄に用いました薬剤は葡萄糖、カルシウム、ビタミンの混合剤二十本位、エフェドリンを約半年服用しております。なお本人は十一年前炭坑内にて落盤に会い、頭、肩特に胸部と腰椎を強打され、右下肋骨四本骨折しており、現在も腰椎部にはたまに鈍痛がある由で御座います。この打撲と現在の病気と関係が御座いましょうか。また発声不能であっても、喉の痛みは始めからないのだそうで御座いますが、軽症の故でありましょうか。なお病人は身体に比し、顔は一見死人のごとく、肉の落ちた面貌ですが、大体顔は生まれつき痩せている由であります。今日迄六十数回の御浄霊にも、顔には余り変化は御座いません。

〔御垂示〕
こう言う生ままれつきの人はありますがね。痩せていて顔色が悪く。そう言うのは本当じゃないですね。そう言う人は患い始めると割合いどくなり易いですね。今の症状と言うのは、あんまりはっきりしていないですね。声が出ないと言うだけの様ですね。あとは疲労位ですね。落盤で打ったと言うが、そう言うものがあとに残るものではない。そう言うものは順調に治るものですからね。つまり、何処かに故障があれば薬ですよ。エフェドリンを半年服んだ。カルシウム、葡萄糖――これですよ。この毒がうんとありますからね。それから、発声不能は何かの薬が喉に出て来る。それで、そこにオデキの様な――固まりができ、発声弁を動かない様にする。弁の根元の方に薬毒が固まっている。それで、この薬がとれるに従って治りますからね。よほど頑固な薬だとみえますね。何んでも、病気は薬だと思えば間違いない。しかし、どうもそう思わない様ですね。やっぱり薬を信じている迷信が、そうさせるんです。私が色々書くんだが、どうも徹底的にはね。