御教え *発展と妨害の5年間/日本とアメリカを結ぶ(御教え集13号 昭和27年8月16日①)

八月十六日

 宗教法人になってから、今月で丁度満五年目になるのです。最初は二十二年の八月でした。それまでは浄化療法というので、信者というわけでなく弟子ですが、それが数百人位です。充分とみて五百人と思って良いでしょう。それが五年でとにかく協力会員が十万。それから教修を受けた者は四、五十万位あるようですが、準信者としては四十万位あるだろうと思います。ですからその急速な発展は、何時も言う通り例がないのです。で、新宗教の中で割合に急速に発展したのは、立正交成会です。あれは割に早く発展したが、それは何かというと、日蓮宗の分派なのですからして、日蓮上人が法華経によって六百年も前から宣伝しているのですから、それだけの歴史があってみれば新しい宗教とは言えないのです。日蓮宗の一派としての霊友会からまた別れたのですから、霊友会の信者が大部分らしいのです。ですから全然新しく出発した訳ではないのです。ところがメシヤ教の方は本当の新しいものです。つまり無から有を生じた様なものですから、その点において大変なちがいです。ですからその分で段々行きますと、この次の五年位にはどんなに発展しているか見当がつかないと思うのです。で、その時分には無論外国にも発展するでしょうが、最近アメリカに行っている信者で、大学に行っている人がありますが、帰って来て、この間あっちの事情を聞いてみたが、色々統計的に調べてそれを書いて持って来ましたが、みんな英語で書いてあるので、今度日本語で書くようにそう言っておきました。いずれ書いてくれば、それに色々解説をつけて『栄光』にも出します。それからアメリカも大変な病人なのです。私は日本が一番多いかと思ったら、あるいはアメリカの方が多いかも知れない。医者にかかっているのが千七、八百万人――人口が一億五千万人とすると、一割強はお医者の御厄介になっているのです。で、病気の種類は胃癌、小児麻痺、結核――そういうものです。尚、心臓病だとか黄疸だとか喘息だとか、そういうものも中々あります。それの原因や何かを精しく書いてパンフレットか小冊子の様なものを作ってアメリカの主なところに配ろうと思っている。勿論英語で書きます。それから英文『栄光』をあっちで発行しようと思っている。最初はハワイが色んな便宜がありますし、ハワイは信者が今四、五十人出来てますから――。で、アメリカを急速に救わなければいけないのです。この分でアメリカがずーっと行ったら、もう百年も経ったらほとんど亡びるような状態になるでしょう。何しろ非常に薬を使うのです。ところが今薬の進歩はアメリカが一番と言ってますが、薬の進歩した国はたまらないです。ドンドン弱ってしまうのです。で、それに対して目を覚まさせるように宣伝しようと思っている。何しろアメリカは世界の文化をリードしているのですから、アメリカ人を救いアメリカ人を解らせるという事は、世界人類を解らせる一つの有力な手段になりますから、どうしてもそうしなければならない。

 それから何時も言う通り、十字――たてよこを結ぶという事は、日本とアメリカを結ぶ――これが最初だと以前から言ってますが、そういった意味にもなります。

 それから今言ったような、五ヵ年でこれだけ発展したけれども、その間に色々な妨害があったのです。二十二年の八月に宗教的に発足して、一年あまり経った二十三年秋に脱税問題でかなり苦しめられました。その代わりそれまで誰も知らなかった――その時分は「観音教」と言ってましたが、「観音教」も一躍して世の中に知れたのです。しかしその時は良い知れ方なら良いが、はなはだ悪い知れ方でありました。けれども知れるだけは知れました。どうも、知れるという事は悪い事でなければ早く知れないのです。で、神様はそういう手段をとったのだろうと思います。そこでその次が二十五年――一昨昨年の五月に、ややこしい事件ですが、世の中に知れるには最も良いです。無論知れるだけは知れましたから、今度は悪い知れ方でなくて良い知れ方をするのです。美術館なんかというのは良い知れ方なのです。そういう邪魔が無かったら、もっと何倍に発展したか分からない。それだけ酷い目に傷めつけられながら発展したという事は、つまり神様の威力が素晴しかったという事が分かる。善悪の闘いですからつまり悪魔の方ではどこまでもこっちをやっつけようとするし、また神様の方では――やっぱり一時は今迄の善は負けるのですが、今度はそれをしのいで勝って行く。よく『バイブル』なんかに、勝利という事があります。勝利の都に降るとか――結局は悪魔に勝つ事なのです。それについて一寸書いてみました。

御論文「宗教と妨害」【註  栄光一七二号】

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