4月6日
【御教え】どなたも、ここにある鉱石を見られたでしょう。これも、一通り説明しなくてはならんと思います。これは鉱山の知識のない人はちょっと判らないですけれども、この石は日本一だそうです。神岡鉱山――あれは鉛、亜鉛は日本一の山で、飛び抜けて大きな鉱山です。そこの技師が日本一の折り紙をつけたんですから間違ないです。これは亜鉛と鉛と銅と、その三種なんです。で、今掘ってますが、鉱量はよほどあるらしいです。ですから、事業的に言うと素晴しいものです。大いに前祝をして、踊っても良いんですがね。こっちは人類救済にこの金を使うんですから――嬉しいですけれども、金儲け一方の人の嬉しさとは違うんです。それから、何しろ世界を救うんですから、よほど大変な金が今後いるんです。しかも神様は何万年前から仕度されているんですから、このくらい出るのは当たり前だ――もう少し早く出してくれれば良いと思うくらいです。これを今すぐでも売れば金になりますけれども、しかし大抵――銅なら銅。鉛、亜鉛なら鉛、亜鉛とほとんど別々に処理するふうになっているんです。こういうふうに三つ混合している石というのは、ほとんどないです。ですから、これで売ると、銅専門の会社に売ると、鉛亜鉛はお供みたいになっちゃう。それから鉛、亜鉛の会社に売ると、銅はお供みたいになっちゃう。非常に損なんです。そこで、こっちで分離する事ができるので――機械で選鉱する。そうして亜鉛、鉛、銅と三種に区分してやると、そっくり金になる訳ですね。それには設備がいる、ですから、今その設備に取り掛ったんです。どうしても、もう2、3ヵ月かかると見なければならないですね。今掘って溜めて、機械の設備がすっかりできてから、売物が出来る。と言う段取りです。これを掘ったのは先月です。最近の報告によると、もっと良くなっているんです。この倍くらいに太くなっているんです。ですから、まだまだ素晴しい鉱山になる訳ですがね。で、私は20年前から鉱山をやってますが、やっていると言っても続けてやるんでなく、時々やったんですね。何しろ下手に手を出すと金が掛りますからね。ですから、やる時よりやらない時の方が多かった。しかし怠らずにやっていたんですがね。で、私は最初は知らなかったけれども、ここ数年前から神様から鉱山について色々教わった訳ですね。これなんかも、神様の方の鉱山学で見当つけたんです。最初、去年拳くらいの石を見本に持って来たんです。それを見ると素晴しい石なんです。ですからすぐに聞かしたところが売りたいと言うんですね。安かったのですぐ買えと言って買った訳なんです。で、この山に去年の秋私は行ったんです。水上ですがね。温泉の側です。水上駅の左側は、すぐ温泉場になってますが、駅の手前を右に2、3町行った所です。実に便利な所です。そこで、先に掘ってある所の脈を見ると細いんです。一寸か二寸なんです。普通の脈は太いけれども、鉱物がついている脈は細いんです。これは、下に行くと太くなるというので掘らせました。下に行くと太くなると言うのも、神様の方の鉱山学なんですよ。すると、それから十間ばかり行くと、昔掘った坑道がある。五,六十間もある。ちょうど良い。この下だから、もう少し掘って行くと良い、と目をつけてやらせたんですよ。で、元掘ってあった所の、すぐ上っているような所を、もう少し掘れと言って、四,五尺上ったところが、これにぶつかっちゃった。昔それを掘った人が――なんでも二、三十年前なんですがね。もう少し掘らせたら、そこを見つけたんですよ。しかし、そこで力がなくなったんでしょうね。そこで、間違えたと見えて、横っちょの方に掘ってある。そんなこんなでうまく行かなかった。これは神様がキュッと止めたんですね。大変な奇蹟です。だから村人なんかも、あそこであんなに良い脈があるなんて思えない。手伝った人が随分あるんですが、あそこがあんなにあるなんておかしいと、見物に来るそうですがね。村中の評判になっているそうです。その時分に神様が用意してあったんですね。楽なものですよ。また、その大きさに掘ってある。それで四,五尺で当たっちゃったんです。
また、このくらい便利なところはないんですよ。駅から二,三町ですからね。駅から見えますよ。ですから掘った物を索道かけて、ずっと運んでしまう。その間運賃なんていらないんです。大抵、鉱山と言うのは、駅から何里もあるものなんですよ。その運搬費は大変なものです。その運搬費がいらないんですからね。それに信者の奉仕隊の人を増やしていくんですよ。そうすると、鉱物は日本一だし、運搬費は零みたいなもので、掘る坑夫は――これも零みたいなものです。非常に有利なものですね。さすがに人間の行る事とは違うと感心するくらいですね。ですから、この夏あたりからボツボツプラスになる訳ですね。
ちょうど夏あたりから会館の建築にかかったり、それからまた箱根の本山ですね。光明殿と言うんですが光明殿に来年は是非かかりたいと思っているんです。ちょうど金の要る時に金が入るようになる訳ですね。それから去年も私がここで言った通り、「金のいる時には神様の方で、どこからか入って来る」と言いましたが、あの時は私は、そんなに山が良くなるとは思わなかったんですが、何か入るとは思っていたんです。今考えると、これかと思うんですね。この間のお祭りの時に、これからの色々な経綸の事をお話しましたが、そんな具合で、今教団で――矢張り何と言っても、金が一番いり用なんです。ですからいよいよ山が始まるようになると、また発展は目覚ましいものがあるだろうと思いますね。いつかも話した通り、京都にも地上天国を造らなければならないんですよ。ですから京都は、熱海、箱根よりかもっと大きな規模になるだろうと思ってますがね。色々の――そういう経費が何億いるか、何十億いるか分からないですからね。やっぱりそれが手に入るようになりますからね。それは心配ないですがね。お祭りの時にその話をしたのは4日目と5日目でした。ですから、最初の3日間と言うのは、その話をしなかった。ただこれからの経綸の話をしたんです。だから信者に向かって説くのに、資格者としては、こんなに金が大変だ。我々はどうしょうかと心配した人もあるらしいが、なるたけ得心の行くように、今日は話したのです。そうかと言って余り安心しても困る。まだ2、3ヵ月、出るまでは金がいりますからね。それともう一つは、みんな――信者の人なんかというのは霊的の借金がうんとあるんですよ。これは自分ばかりでない、祖先以来ですからね。要するにそれが罪穢――メグリですね。それを、病気――色んな苦しみによって、借金を減らしているんですがね。だから、大本教のお筆先に「皆メグリは沢山あるから、一日も早く借金なしにして下されよ」と言うのがあるんですよ。そんな訳で、金の御用をすると言うのは、それだけ罪を減らすんですから、無理をしない限り――出来るだけ沢山した方が、早くメグリが取れる訳ですね。そうすれば、それだけ苦しみが減るのと、あべこべに徳が多くなるですね。私は今まで余り言わなかったですが、神様に上げた金は何倍にもなって帰るんですよ。目覚ましいものです。これは、経験すると分かりますよ。支部で財政が苦しいと言うのを、よく聞きますが、それは金の御用をしなかったからと、よく言います。他の宗教みたいに――天理教みたいにスッカラカンになって苦しむという事は絶対にないですね。そんな気の利かない神様だったら、信仰止めた方が良い。ですから、今教団の方で金がいらなくなると――今の内に御用をした方が良いと言う事になります。そうすると、なんだかうまく言って、金を出させようと、そういう風にとられると困るんです。私は正直だから、ありのままを言うんです。今に、あべこべにこっちの方で、「支部の家がない」「よしきた」と、こしらえてやるようになります。これも嘘言ったら大変ですからね。どうしても嘘は言えない。将来は地上天国が方々に出来るんですよ。今は箱根、熱海ですが、いずれは京都に造るし、それから九州に造るし、北海道に造るし、それから小さい天国ですね。それには各町村、小さい州にですね。やっぱり大中小になるんです。それには矢張り本部の方にうんと金が出来なければね。信者さんの方だけでは、出来ない事はないが、手早く出来ないです。そういう事を、大いに楽しみにしていてもらいたいと思いますね。鉱山の話も色々ありますが、余り信仰とは関係がなくなりますから、今日はこのくらいにしておきます。