＊霊的原因　御教え集３号昭和二十六年十月五日①

十月五日
《お伺い》 昭和十七年祈願詣りの帰途眩暈(めまい)を感じ、医師の診察を受けましたが病名判らず、続いて三年程して血清検査を受けましたが異状なしとの事でした。しかし気分は少しも変わりませんので、十カ所余りの医師、針灸、指圧等の治療を受けました。ある医師より、頭の中の病気ゆえ脳外科へ行く様にと奨められたので、十九年九月千葉医大へ入院し、四十日程して、やっと脳腫瘍(しゅよう)ではないかとの診断を受けました。当時歩くのに中心がとれず、体が左に片寄っておりました。深部レントゲンを一日二回ずつ三回かけましたが、頭痛、嘔吐は増し、退院帰宅後は益々頭が痛み出し床に就く日が多くなりました。二十三年十二月中旬頃急に腹痛を覚え、医師の診断で腸腫症との事で手術しなければと言われましたが、薬と注射で痛みは止りました。その後右下腹部に卵大の固結ができ、便秘がちとなり、この固結はその後一年程してなくなりましたが、便秘は増して一週に一度位は下剤をかけました。現在頭が非常に痛く、絶えず頭の中で土用波の様な騒音がし、目の奥が痛く、顔や胸が熱く感じて非常に苦しく、しかし手足は冷え、時々脳の発作があり、持って行った食膳をひっくり返したり、無理難題を強いたり致し、後で正気に戻ると「申し訳なかった。私がしたのではなく、何かにさせられたのだから」と言って詫びるのです。なお非常に苦痛のある時でも食事をすると、一時大変楽になり、二、三時間後また苦しくなり、また味覚は家族と異り、塩辛い物も、時によっては本人には甘く感じ甘いものでも塩辛く感じ、それが時間の経過によって甘、辛、酸と色々に変化致します。夜、睡眠中に大声で騒いだり、呟いたり、また急に起きあがって隣に寝ている人を殴ったり等致しましたが、最近は寝言だけにとどまりました。なお嗅覚が非常に強く、普通人にはとても感じられぬ様な臭いも感じて、大変に苦しんでおります。何か霊的にも関係ある様に思えますので、前住者に色々と質ねた処左の事柄が判りました。前住者の祖母は裏の堀に入り水死し、今は堀は埋めて水神様として懇(ねんご)ろにお祀りしておりますが、水死の原因はこの家の主人がある古屋敷を買った所、古屋敷は元首吊り等して絶家したそうで、その霊に祖母は取り殺されたと言う事が判り、早速その屋敷を売り払いましたが、その買い取り人の家にも不幸を出したそうで御座います。その為水死の霊と古屋敷の霊とを五十年よくお祀りしたからと言って安心して東京に行かれました。その後私共は昭和十年春この家に移転しましたが、昭和十二年祖母が精神異状を来し凡ゆる無理な事を言っては人を困らせ死亡しました。十三年には主人の弟が肋膜炎を患い、五年後に全治し、それと交代した様に母が病み、前記の症状で今日に及んでおります。その間祖父、私の子二人も他界しております。光明如来様は未だお迎え致しておりませんが、御屏風観音様を御奉斎させて頂いております。なお母は入信しておりませんが、母の浄化に就き御教示賜り度御願い申し上げます。

《御垂示》
　これは一日も早く光明如来様をお祀りしなければ駄目です。歩くのに中心がとれないと言うのは、霊が憑つているんですね。レントゲン――これは非常に悪いですね。嘔吐と言うのはレントゲンの為です。一回ずつ三回なら大した事はない。だが悪いですね。とにかく頭にかけては非常に悪いです。卵大――便秘、これは何でもないですね。土用波――目の奥が痛く――脳貧血ですね。延髄部に固まりがありますよ。これは動物霊が憑っている。甘く感じ――これは動物ですね。殴ったり――嗅覚――これもやっぱり動物の本能ですね。水神(すいじん)――これは関係ない。首吊りとも関係ないですね。精神異状――これは関係があるかも知れないですね。これは犬か猫――そう言うものでしょう。殴ると言うのは、自分が生きている時殴られた、その因縁が残っているんですね。この家は光明如来様を早くお祀りしなければ駄目です。そしてできるだけ御神書を読んで、やっぱり人助けをしなければならない。そうして罪が減っていくに従って、このお婆さんも良くなる。その犬猫の霊も祖先の一員で畜生道に落ちている。それを救ってやらなければならない。浄霊は頭ですね。前頭部の中と頸の回りですね。そして気長にやれば段々良くなります。