家畜の供養
【お伺】自家で飼育した家畜を殺して食べることは罪悪になりましょうか。
【御垂示】家畜類を殺して食う事の可否は一概には決められぬ。営業で殺す場合は割合に罪は軽いが、そうでないのは重いわけで、動物といえども殺されれば怨む。その怨みもたくさんになると、共同して人間に対し恨みを返すことになる。故に年に一遍くらいまとめて供養してやるといい。そうすれば罪は消える。営業でなく自家の家畜を殺す場合は怨みが大きいから必ず供養してやる要がある。そうしてそのとき幽世の大神様に、「その家畜類がこの次は転生して人間に生まれ代わらしてくださるよう」お願いしてやると、かえって大きな功徳となるのである。
銀杏(いちょう)の木について
【お伺】銀杏の木は在家に植えてても良いものですか。
【御垂示】銀杏の木はよく神社とかお寺に限るように言っているが、そんなことはない。在家へ植えてても差し支えない。銀杏はふつうの木とはちょっと異い神秘の木である。銀杏の木には霊が憑りやすい。実の汁は霊が好むのである。銀杏を倒すとよく祟(たた)るというが、それは霊が憑いているからである。故に切り倒す場合手続きをすればよい、ノアの洪水のとき残ったのは銀杏の木だけだったという伝説がある。
銀杏の神秘
【お伺】銀杏の木を切ったら一里四方くらい実が成らなかったが(男の銀杏の木)いかなるわけでしょうか。
【御垂示】これは銀杏の本だったに違いない。そのためその枝になる他の銀杏もおのずからそうなったので、霊的に繋っているのである。実に神秘の木である。松も柳も神秘である。古い銀杏程霊が憑る。三十三間堂柳の由来のごときも、龍神の霊が憑依していたのである。松は男龍、柳は女龍ということになっている。かつて宝山荘の入口に右に松があったので、私は左に柳を植えたが、これは男龍女龍の意味である。松も柳も皮が龍の鱗にている。