《お伺い》西宮の会社で井戸を掘った処、奇妙な石が出て、行者に見て貰いました処、祀る様にと言われ、祀っておりましたが、支社の九州中津で井戸を掘りました処、西の宮に出た石と同じ石が出たそうです。それで、夫婦だろうと言うので西の宮の石を中津に持って行きました処、石が出てから非常に盛んであった本社が段々さびれて参り、どうしたら良いかと相談を受けましたので御座いますが、如何致しましたらよろしいでございましょうか。
《御垂示》西宮の方は、光明如来様はお祀りしてますか。
《お伺い》社長室にはお額をお掛けして、自宅には光明如来様をお祀りしております。
《御垂示》それはね、やり方が逆になっている。分工場に一緒にしているでしょう。本社に祀るのが本当です。分けて良いけれど、祀るとすれば本社に祀るべきです。支店の方に祀ると言うのが違う。いっそ、別れ別れにするか、本社にするかどっちかですね。その土地から出たと言う事は、その土地から離れてはいけない。最初、本社から出たのだから、やはり本社に祀るんですね。それから支社に出たんですね。位の上のものが行くんだからね。全て理屈に合っていなければならない。行者の間違いです。しかし面白いですね。同じ石とはね。何しろ、本社のを向こうに移すのはいけないですね。支社の方はどっちでも構わないです。西の宮の石が、そうして貰いたいのです。大概龍神ですからね。
《お伺い》旭と言う字は九の字になってますが、何か意味が御座いますでしょうか。
《御垂示》旭の方が早い訳だな――日が出るのがね。それと日の強さだな。あれはね旭日と言うので、最初出たての意味で――霊と言う訳ですね。普通の「朝」の日は体だから、説明みたいなもので、旭と言うのが力がある訳です。
《お伺い》信者さんの子供さんで御座いますが、夜の二時頃になりますと、強羅の方に向かってお辞儀を致しますが、何か意味が御座いましょうか。
《御垂示》霊が憑るんです。祖霊ですがね。有難いんでね。祖霊としては、私を知っているんですよ。
《お伺い》よく、御神体を普通の御神体の観念で拝んでおりますと、それが為に明主様の事を教えてくれると言う事に。
《御垂示》そうです。祖霊は知ってますからね。
今の石だけど、両方本社に祀らなければいけない。それが本当です。やっぱり夫婦ですよ。今迄、親父が妻君の方に同居していた。どう言う所に祀っていたんですか。
《お伺い》井戸の側で御座います。
《御垂示》名前はつけてあるんですか。
《お伺い》いいえ。
《御垂示》必要はないですね。やっぱりね、本社が盛んになれば支社も盛んになる。本社が盛んになれば支社は幾つもできる様になる。それで、何かあるとお知らせするでしょう。龍神と言うのは、非常に商売繁昌させる腕があるからね。先に名古屋で、非常に繁昌した宿屋で――今はないが昔あった。その宿屋の妻君に会ったが、そこの家は蛇が沢山いるんだ。よく、東京から、西園寺さんがそこに来て泊って――それで、繁昌した。処が、火事で丸焼けになった。そうしたら、蛇も一緒に死んだ。それで、後から普請してやっても旨くいかなかった。全く蛇がやっていたんですね。
《お伺い》之からは、そう言う奇蹟はなくなっていく訳で御座いましょうか。
《御垂示》段々なくなっていきます――夜の世界のだからね。しかし、世界の物質の宝は龍宮の乙姫さんが一時握っていた訳なんです。
《お伺い》その龍神と貝と関係が御座いましょうか。
《御垂示》昔は貝が貨幣だったからね。先に、大本教の時分。出口王仁三郎――聖師様と言っていたが――ある晩、遅くなって帰ろうとすると、聖師様が泊って行きなさいと言う。二代様の床なんです。敷きっぱなしになっていて、寝ろと言うから、私は構わず寝たんですが、他の人が、一信者のくせに二代様の床に入って寝た。寝ろと言われても、お断りするのが本当だ「けしからん」と言っていたが、私は腹の中で知っているからね。二代様と言うのは、龍宮の乙姫さんです。聖師様は素盞嗚尊です。素盞嗚尊の奥さんが、龍宮の乙姫さんです。明くる朝聖師様に挨拶にいった。「海贏」と言う貝があります。生で食うと非常に美味いんです。「岡田さん、これは食うと美味いから、食いなさい」と言うので、「海贏」と言うのは、これは大変な御神業だなと思った事がある。だから、すべて貨幣に関係した事は、貝の字がついている。賣り、買い、と貝の字がついているのは、そう言う訳です。大本教は、大変な御神業の基礎的の意味がある。去年、留置場の時、教祖様に会った。「大本教を助けてやってくれ」と言っていた。将来、助けてやらなければならない時が来るんです。
《お伺い》蛤の上に観音様がおられるのが御座いますが、何んな意味が御座いましょうか。
《御垂示》観音さんの働きと言うのは沢山ありますからね。蛤と言うのは物質的な意味がありますからね。観音さんは、そう言った物質上の働きをなさる。そう言う意味ですね。三十三相の一つですね。