*龍神 御教え集3号 昭和26年10月11日②

《お伺い》 長野県Y町のK.M(41歳。本年六月入信)と申す信者で御座いますが、カフェー及び美容院を経営し女給、見習等三名を雇って居ります。その内二名の女子(未入信)が不思議な霊憑り状態となりました。最初は先月二十八日より、二人が前後して薬毒の御浄化をいただき、激痛を訴えましたが、不思議な事に、大抵二人同時に痛み出し御浄霊を致しますと体をくねらせ、猛烈に痛みを訴えて居りましたが、三十日より、やはり二名同時に激痛後失神、霊憑り状態となりました。その状態は、最近不品行や同僚に対する暴行等の為解雇された他の女給の生霊と思われるものに苦しめられ、二人共同様に首を締められたり、脅迫されたりする情況を寝言の様に喋り、気がついてから、失神中に喋った事と同様に苦しめられた情況を話すので御座います。又、他の死霊が引っ張る様な事を申す場合もあり、二名共定まって、激痛後は同時にグッタリとなり、眠った様になって失神致します。此様な状態は九月三十日より今日迄に五回程あり、失神の時間は、初め二時間位でしたが、去る六日には十時間も続きました。以前服用致しましたクレオソート、胃腸薬、杏仁水、石炭酸等を嘔吐致して居りますが、食欲もあり元気で、熱も脈も平常で御座います。二名共入信を希望して居り、真剣にお縋りして居ります。この少し前に、以前この家の奥さんが、熱心に信仰して居りましたお不動様の幣束を、教会に相談なしに破って焼いてしまったそうで御座います。又、同じ頃に御屏風観音様をお祀りしてある仏壇を猫にひっくり返された事も御座います。この家の主人は、入信前迄は世を果敢無(はかな)み、自暴自棄的になり、大量に飲酒し、酒乱の如く暴れ、その結果心臓狭窄となり、卒倒する等、結婚後十数年、その為に家庭不和が続きましたが、入信後生まれ変った様にお救い頂きましたので、その喜びは一方でなく、今日では夫婦共真剣に神様にお縋り致し、布教に専念して居られます。K宅には十年程前に註文して彫らせた、龍の木彫板(縦二尺、横三尺位)が御座いますが、中々良く彫ってあります。奥さんが申しますには、主人が酒乱になりましたのは、この木彫板を入手して以来の様に思われるとの事で御座いますので、この浄化と関係があるかも知れぬと思い、念の為生米、水等を供え、祝詞を奏上致しました。只今、御神体をお迎え致すべく準備中で御座いますが、それ迄の間、中教会本部より光明如来様をお借り致し、御奉斎させて戴く事となりました。この憑霊は生霊だけで御座いましょうか。木彫板の龍や、この家のカフェーと言う職業に関係のある邪霊のいたずらで御座いましょうか。又この様な場合にはいかが致しましたらよろしいでしょうか、御教えの程御願い申し上げます。

《御垂示》
これは龍神が関係あります。これは非常に良く彫ってあると、余計霊が憑ります。大抵、彫刻や絵で良く出来ていると憑り良いんです。それで、この祖先で、龍神になったのが、このカフェーに憑っているんですね。二人の女給の浄化が行われているのと、生霊や死霊が色々憑っているんですね。これは主人に見せるんです。霊界があると言う事を――霊があると言う事を、良く分からせて、信仰的に働かせ様と言う考えですがね。その場合、木彫の龍神が、やはり働かれるんです。それで、木彫の龍神の独自の考えでなく、祖先が働いて、龍神を働かせている。そうして、神憑りによって分からせ、信仰を進ませると言うのです。大量に飲酒――その当時から計画的に龍神がやったと見られますがね。そうして大いに信仰を深くさせて、大いに宗教的に良い事をさせ様と言う訳ですね。ですから、女給二人も無論信仰に入りますが、之もその道具に使われている訳ですね。ですから、こう言う――霊の憑り良いのは、今後も色々と霊が憑って教えたり、良い事をしますから、一向心配する事はいらないです。

 それから、不動さんの幣束(へいそく)を破って焼いた。と言う事は本当ではないですから、よくお詫びしておくと良い。光明如来様を祀ってなければ、お祀りしてから、不動さんの幣束を破った事を、不動さんに許して貰う様に、光明如来様にお願いすると良い。光明如来様がやってくれますからね。猫にひっくり返されたと言うのは、これは何か意味があるんです。猫を使ったんですが、御先祖が気に入らない点があるので、やったんですね。

《お伺い》この商売はすぐに止(や)めるべきでしょうか。

《御垂示》周章てて、止めなくても良い。それは神様にお任かせして置くと良い。どうしても止めなければならない様な時には、全てがそう言う事情になります。例えて言えば、止めても食うに困らない様な収入があるとか、それ迄は両方になるとか、無理にやらなくても自然にして置けば、支障なく楽にいける様になる。結局はそうなりますが、それ迄はあわてなくても良い。

《お伺い》光明如来様お祀りの後、木彫の龍はいかが致しましたらよろしいでしょうか。

《御垂示》何処に置いてあるんですか。

《お伺い》床の間の隅に棚をつくり、そこに。

《御垂示》
それで結構です。

《お伺い》
お供え物は宜敷いでしょうか。

《御垂示》水をやると良い。水を鉢か何かに入れてね。それから、月に一度づつ月並祭の時、お盛り物をすると良い。水は絶対に必要です。毎日それに入るんですからね。龍神は体が熱して苦しいんですからね。一日に三度入るとしてあります。水も、飲む水と入る水とは違うんです。飲む水は月に一度で良いのです。

タイトルとURLをコピーしました