*家畜/時節を待つ/無駄骨(御教え集5号 昭和26年12月8日➂)

牛の目に入った虫

《お伺い》A.Y(未入信)の飼牛が非常に涙をこぼしますので、目を開いて見ました処、黒玉の中に細い糸の様な一寸位の虫がおり、獣医に診せた処、早速針を入れて出そうとしたが、取れずに失明して白く腫れました。その後頼まれて御浄霊を致しました処、五日程で黒玉が見え出しましたが、やはり虫はピンピンしています。その後御浄霊をしていると虫は見えなくなりました。これは霊的で御座いましょうか。

《御垂示》面白いね。これは随分変だね。虫はピンピンと言うんだからね。これは、霊的にも言えるけれども、何かの折に眼に入った虫が、そこに食いついて、段々育っていった。そうして、つまり浄霊した為に、そう言う虫は皆毒を食うんだから、毒を食って了ったので、それで弱ったと言うんで、別に大した事はないですよ。

奥さんが一生懸命お願いして時節を待つ

《お伺い》昭和十二年再婚し、実子Cを養子縁組、長女に入籍致しました。Cは十九年に女学校を卒業致しましたが、神経衰弱となり、初めは、夜になると起きて私に何か言い、暴れておりました。H大の博士には精神分裂症と言われ、手術をする様に言われましたが、致しておりません。カルモチン、ブロバリンを連日用いておりました。二十四年六月に入信。八月に御屏風観音様、本年七月大光明如来様を御奉斎させて頂きました。主人は信仰に反対で、Cの事で言い争いを致し、それより家へ帰りません。また私の弟妹が変死致しておりますが、霊的関係が御座いましょうか。

《御垂示》この、妹、弟――二人ですかね。これは関係がありますね。この霊が憑っているんですね。ちょっと普通と違いますがね。変死した時に、よほどショックを与えられたんですね。それで、霊界に行ってもはっきりしないんですよ。それが憑ったんですね。その霊を救わなければならない。第一番に、主人が反対と言う事では、本当に治る訳にはいきませんね。主人が信仰に入って妻君が反対している場合は始末が良いんです。一家の主人が権を握っているから、一軒の家に病人があると言うのは、主人の責任であり、主人の勢力の中にできた――何だからね。だから、先ず主人が信仰に入るよりしょうがないですね。しかし、入れ様と思っても入る訳じゃないから、奥さんが一生懸命お願いして時節を待つんです。そうすると神様が、主人が入る様な段取りにしてくれます。それより仕方がないですね。苦しむと言うのは、主人にも罪があるんですからね。しかし、無理に主人を信仰に入れると、逆効果になりますから、今言った様にすれば良いです。

無駄骨

《お伺い》T.S(42才)昭和六年五月満州にて流行性脳脊髄膜炎で入院し、七年五月頃より松葉杖で歩行でき、九年春歩行も普通になりましたが、十七年頃より再発し、電気マツサージ、ペニシリン四十本致しましたが立つ事ができません。家業は写真屋で御座います。御浄霊を頼まれ、七十回程させて頂きましたが、大して変化も御座いません。本人も家族も信仰心が御座いません。一週間程前に近所から頂いたリンゴに「優曇華うどんげの花」が咲いておりました。三、四年前にもそう言う事があり、母が中風で直ぐ死んだそうで、大変心配しておりまして、天津祝詞と善言讃詞を奏上致しました。御浄霊の箇所及び「優曇華の花」に就き御教示賜り度御願い申し上げます。

《御垂示》信仰心がない――これはいけませんね。こう言う考え方はね。七十回もやって、信仰心が起らない様な人間ならした方が良いですよ。これは、いくらやっても駄目ですよ。最初は誰も信仰心がなくても良いですがね。之だけ行くうちには、神様の話もしたでしょうが、之だけやってもこう言うのは――そう言う事に無駄骨折るのは、神様に対して勿体ないですよ。だからめた方が良いですよ。もう一つは、御神書――新聞とか雑誌とか――読まして、そうして信仰心の起らないのは、放ったらかして良いですよ。あれを読んで、少しも信仰心が起らないのは、要するに頭脳が麻痺しているんだから――あれを読めば解る様に書いてあるんだから、そいつに心が動かない様だったら駄目ですね。そうかと言って、全然駄目ではない場合もある。時節がある。ああ之だなと言って来る事がありますからね。読ませるだけは必要ですから、そこで、感じない様な人は、先ず放ったらかして置くと言う方が能率的ですよ。こんなに――七十回も行ってやると言う事は、能率的でない。無駄骨と言う訳ですから、反って勿体ないですよ。

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