以上説くところに依って観ても、今日まではーー夜の世界であったのである。夜の宗教であり夜の文明であった。星の夜であり、月の夜であった。波瀾重畳ーー興亡無常(つねな)き世界史は、月の盈虧(みちかけ)の状ーー其儘であるに見ても明(あきらか)である。
夜が明けて、太陽に照らされる白昼の文明が生れるのである。
日と月の文明が、一致結合して茲(ここ)に明の文明が生れる。之が大光明世界である。之が真文明である。この文明を造らんが為めのーー主神の経綸が世界の歴史であったのである。長い長い世界の歴史に意義あらしめて活かすそれが観音運動である。