*日本文化/言魂/霊主体従の国(御垂示録6号 昭和26年6月2日②)

日本文化の特異性

《お伺い》御論文を頂きますと、「日本文化の特異性」の処に、日本人の特長、使命といったものを、解り易く説いて頂いてあります。平和的芸術国家でなくてはならない。そういった方面にのびると言うお言葉を頂き、私なりに感ずるので御座いますが、日本の場合は客観的なものとお話頂いたので御座いますが、あれ丈の支那芸術ができます迄の関係を。

《御垂示》日本、朝鮮、支那。これで三位一体になる。日本が火で、朝鮮が月で、支那が土になる。五六七と言うと、日本が五で、朝鮮が六で、支那が七になる。その位密接なものです。だから、支那芸術は立派なものができるのは当たり前です。三竦さんすくみと言うのがあるが、あれは面白い。日本が蛇ですね。朝鮮が蛞蝓なめくじ。支那が蛙。日本は龍神の国です。日本の国の形は龍の形ですね。

 もっと徹底したいが、未だ講和にならないですからね、日本人の優秀性をアメリカでは非常に嫌うんです。だから、あんまり深く言えない。日本人は非常に優秀性があるんですがね。戦争に関した事じゃない、平和的な事です。だから、そう大して悪くはないんですが、やっぱり誤解されますからね。平和的に優秀性と言う事の平和的を取って、優秀性だけを言われたりすると誤解されますから。そう言う事もアメリカ辺りで、知っている人もありますね。日本は不思議な国だ、とね。全世界の凡ゆる文化を取入れていますからね。日本位、そう言った――日常生活だって、日本人は洋食も食えば、支那料理も食えば、お茶漬けに香の物で食うし――支那人や外国人は、日本人の様に豊富でない。しかし日本には消化できる。音楽でも、芸術でも――支那人は油絵が上手なのはないでしょう。それから、西洋の音楽はないですからね。だから、西洋人は不思議だと言っているそうです。支那人には理解できなくても、日本人には理解できる。支那人にはベートーベンなんか聞く人はないそうです。日本人は漢字も書けば、横文字も書けば、仮名も書く。支那人は漢字と横文字はやるでしょうが、仮名は使わないでしょう。だから、日本人は不思議な民族ですね。昔は、大本教で宣伝した事があります。日本はデパートだとね。組立工場だ。つまり、それ程日本人は色んなものが、豊富なんですね。何でも食う。何でも味が解る。そう言った国民性ですね。処が、そいつが夜の世界の間は邪神が勢力を得ていたから、それで戦争を大いに奨励した。処が本来そうではない。戦争で、コリゴリさせて二度としない様にして了った――神様がね。それが、こんどの敗戦ですね。それで始めて、日本人としての天職をやると言う事になる。日本が負けたと言う事は大変な事です。八月十五日は、大いに祝わなくてはならない。とても想像もつかない様な大変な事がある。ちょうど、時期がそう言う風になって来たんですね。ですから、もう霊界の方じゃ、ドンドン地上天国ができつつあるんです。しかし長い間の罪穢れが溜まっているから、掃除をされる。その掃除を、神様がどう言う風にされるかと言う事が問題です。建設の方も肝腎だから、差障りがない様に掃除される。そう言う処が深遠微妙です。

言霊(ことたま)

《お伺い》芸術は言葉をもって表現される事があります。そう言う意味から申しますと、日本人の言葉は優秀性に富んでおりますが、昔の純粋の大和言葉が良いので御座いましょうか。それとも新造語の方で御座いましょうか。

《御垂示》いや、それは違う。七十五声完全に言えるのは日本人の言葉です。本居宣長もとおりのりながが発見したんです。天井に紐を吊つて鈴をつけて、七十五声を鈴で型取った。その家を「鈴の屋」と言ったが、有名なものです。そこで、言霊ことたまの研究をした。だから、言霊と言うのは一つ一つ意味がある。

 それで、一つ一つの綴り方によって、善の働きと悪の働きをする。これは別に何でもない。良い事を言えば善の働きをする。悪い――泥棒しょうとか、ぶんなぐろうとか言う言霊は悪い意味になるでしょう。悪い意味になると、人間の耳に入っても良い気持ちはしないです。あの人を良い気持ちにしょう、とかは霊界に――霊界と言っても色々ある。言霊界げんれいかいに言葉は響く。それから考えですね。良い考え、悪い考えですね。それは想念界に影響する。これは言霊界より、もう一層深い――密度の極く濃い訳ですね。だから、気持ちを想うだけで霊界が違っちゃう。そこで、良い言霊を使う。そこで御讃歌とか祝詞とか良い言霊を使ってある。良い言霊と言っても、読んでスラスラと感じが良くなければならない。良い言霊でも、感じが良く、柔らかく、滑らかに、いかなければならないですね。そうすると、日本の仮名書きなんか、極く上等になっている。

《お伺い》淡路島で、十位の子供が浄霊に見え、祝詞を奏上させて頂きますと、「先生の口から黄色の光が出る」と申します。「馬鹿」等と申しますと、「黒い色が出た」と申しておりました。申し訳ない事では御座いますが「御神体から光が出ているか」と聞きますと「出ている」と申します。「何の御文字からが一番出ているか」と聞きますと「明の字が一番きつい」と申しました。電気を消して隣の部屋から「白い着物を着ている人はいるか」と聞きますと「この人はこのくらい」と申しておりました。未入信の方は殆んど見えないそうです。

《御垂示》神様がそう言う子供を使うんです。そうして、皆んなに証明されるんです。本に書いたくらいだけでは信用できない人が沢山あるからね。それを見せるには、邪念があってはいけないから、子供を使って、見せて知らせるんです。あんたが言うだけでも、ここにいる人はなるほど本当だと言う事になる。それは書くんでしょう。

《お伺い》左様で御座います。

前世、日本は霊主体従の国

《お伺い》奇妙な胸をしているのは、前世の関係で御座いましょうか。

《御垂示》死ぬ時、拷問みたいなもので、押さえつけられた。そういったものの再生です。

《お伺い》もう一つ言葉についてお伺い申し上げます。日本の言葉では主語を先に言いますが、英語では主語が後になります。言葉の構成が違う様で御座いますが。

《御垂示》日本は霊主体従の国で、西洋は体主霊従の国だから、そこの違いさです。苗字と言うものは祖先ですからね。名前と言うのは自分ですからね。自分の方を先にして、祖先を後にする。だからあっちは祖先を祀らない。日本人でも、動詞を先にする人がありますね。

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