《お伺い》地方に参りまして、自然栽培が去年より悪いと言うのがあり、根本的に原因があるのではないかと思い聞いて見ました処、人糞の処理法がない為に自然栽培をしてない農家にやって、その農家から、交換として藁を貰って、それを堆肥に使っていると言うので御座いますが、その様にやると言うのは、一つの罪悪になるので御座いましょうか。
《御垂示》悪いですね。薬を悪いとは知っていても、捨てるのは勿体ないと言うので、人にやる様なものです。藁を貰うのは構いませんよ。しかし、交換すると言うのはいけないですね。
《お伺い》その藁を使った場合に、有肥の藁ですと、肥毒は。
《御垂示》無論ですとも――影響します。
《お伺い》それを使うと言う事は。
《御垂示》肥料を食った藁はもちろんいけないですね。
《お伺い》それを間違えておりますので。
《御垂示》間違えているんですね。
大体、何時も言う通り、土の肥毒が抜けなければならない。処が、藁の肥毒が入っては、何んにもならない。薬毒が僅かあっても浄化が起る様なもので、肥毒が僅かあっても影響します。
《お伺い》こう言う事を言いますのがおります。二年三年と自然栽培をやって来て、土地に浄霊する場合に、人体と同じで、固まっているのを溶かす場合があるかと言うのですが、浄霊の為に、固まっていた化学肥料を溶かすと言う事があるもので御座いましょうか。
《御垂示》沢山肥料をやればありますね。やり過ぎている場合はね。とにかく溶けますからね。溶けるから土全体に肥毒が漲るから、それが害をすると言う事はですが、それも、一年なら一年作れば良いです。
《お伺い》三年後に溶けると言うのは。
《御垂示》そんな事はありません。精々一年ですね。
《お伺い》大畑の、反当たり二石四斗収れ、反当たり三石四斗と書いてありますが、これは非常に収れ過ぎていると思いますが、土壌の性質に因るものでしょうか。
《御垂示》それは、本来の土の性質もあります。肥料が多い少ないと言うんでなく、固まる固まらないと言うんです。固まると言うのは、余り良くない。つまり根伸びが悪いんですね。自然栽培では、伸び放題になるから、根がうんと伸びて、うんと良く収れます。固まるのは、根伸びが悪いからね。一番根伸びの悪いのは赤土ですね。赤土でも、固まるのと、固まらないのとあります。それから、黒土は固まらないんです。だから黒土は良いんです。だから、今迄は肥料をやると赤土が黒土になる。それで良いと思ったのが、やっぱり肥毒が邪魔するから、二一天作の五になる。堆肥で黒土になりますが、これは大したものですね。大体、栃木県の方は土は良いですね。腐朽土ですが、腐朽土は良いですからね。
《お伺い》茨城では非常に悪くて、二石位しか収れないのですが、無肥料で致しますと、三割位余計収れます。
《御垂示》そうですか。埼玉はどうですか――静岡県は良くないですね。虫害が非常に多いですね。これは富士の火山灰の影響がありますね。火山灰でしょうね。あれが相当残っているでしょうね。
《お伺い》藁を他所から貰って入れたもので、初年目減収すると言うのは。
《御垂示》それは簡単に言えません。なぜなら、藁が肥料を多く使っているか、いないか分からないし、土地の良い悪いがあるから分からないが、普通の藁より悪いに違いない。肥毒があるからね。そうしてはいけないが――それから藁、藁と、非常に藁を利用しますが、それ程ではない。なぜなら、藁は土を暖める為ですからね。それから、切り方がある。大きく切っている人があるが、細かくするんです。一分以下ですね。それが、一寸位にしているのがあった。粉みたいにするのが良いが、手間が掛るから一分位ですね。稲作は肥料が抜けるのは早いです。始終水がありますからね。雨が降ったりすると流れますからね。割合早いです。畑の方は溜まりますから、御念が入っている訳ですね。
《お伺い》浄霊すると、含んでいる化学肥料が浮いて来るから。
《御垂示》浮いて来るんじゃなくて、溶けるんです。
《お伺い》浮いて来る様な形になりますので御座いますが。
《御垂示》浮いて来ると言うのはね。古いのと新しいのがありますが、新しいのは溶けていくんです。肥料の霊が薄くなるんですね。化学肥料と言うのは汚いですが、少なくなるんです。
《お伺い》深いところにあるものが、浮いて来ると言う事は御座いませんでしょうか。
《御垂示》それは、化学肥料が濃い場合ですね。非常に強い場合ですね。沈殿したりするのは、そう言うのは浮く場合もありますよ。しかし、一年位のものです。それは、よほど強くやった場合ですが、普通はそう言う事はないです。
《お伺い》講演会に参りまして、「化学肥料は人間の健康に害になる」と言うと非常に感銘しますが、私らだけが言っただけでは効果がありませんので明主様から、その事を御発表されたらと思いますが。
《御垂示》書いてないですか。では、今度強く書きましょう。ロデールさんので良いじゃないですかね。
《お伺い》なるほど、化学肥料には、そこ迄原因があるかと、今迄は明主様の直接なお言葉がない様で御座いますが。
《御垂示》最も、今度は今年の成績を材料にして、大々的に本を作って、方々に宣伝すると言う計画でしょう、あれには書く心算りです。
《お伺い》肥毒の浄化と申しますか、化学肥料は、自然栽培の場合は、早く抜ける様ですが、人糞の方は抜け悪いのです。人糞やった方は、一年位は浄化頂く様で御座います。漢方薬と言う感じで御座います。
《御垂示》そうです。人糞と言うのは、非常に悪いんです。なぜなら廃物ですからね。食物の一番悪いものを寄せたものですからね。
《お伺い》自然農法をやっていると言うので、付近の田んぼから水をくれないそうで御座います。しかし上の方の充分に水を取った田んぼは三割位しかなく、水をくれなかった為に一番良かったと言う例が御座います。昨年は四俵位しか収れなかったのが、今年は六俵位だそうで御座います。更に、肥料が流れて来た入口の所だけは、反って悪かったそうです。
《御垂示》そうすると、何時も肥毒が入った水を貰っていた訳ですね。結局、神様は皮肉なものですね。
《お伺い》新潟の山間部の方は中々成績が上がりませんで、水が冷めたいのと下が砂利になっておりますので。
《御垂示》悪いな。
《お伺い》客土をさせて頂きますとよろしいでしょうか。
《御垂示》そうですね。石なら――今迄も同じでしょう。
《お伺い》大体二石以下で御座います。肥料をどんどんやって収っておりました。
《御垂示》そういった、土が悪いから、肥料でも余計やらなければならないと言うので、普通より余計やったんですね。それを抜くには、普通より余計かかりますね。山なら、客土は楽だから、結構ですよ。そうして、肥料をやらなかったら、馬鹿に良くなります。
《お伺い》山で、余り大した物は収れないんですが、去年も駄目でしたので、肥毒の為だろうと言い、それでは赤土を足して見たらと言うので、五分位の厚さにばらまいて見ましたが、とても収れました。それを見ていた付近の人が、肥料を入れないで、楽をするのは良いから、教えてくれないかと言うので、やったんですが、向うは収れないんです。君は之（浄霊）を知らないから入信しろと言ってやると、教修頂く様で御座います。
《御垂示》それは反って、宣伝になって良いですね。
《お伺い》最近、新潟県のNと言う所は、非常に成績が良く、一般は虫害がひどいのですが、お光様は肥料をやらなくて収るんだから、お前達も肥料を減らせ、お前達はやり過ぎるんだと指導者が言うので御座います。
《御垂示》そう言う所はちょいちょいあるんです。肥料はやり過ぎてはいけないと言う事は、あっちこっちで、世論になってますね。
《お伺い》台風が参りましても、私等は瓦が動く事も知りませんで過ぎてしまいますが、川一筋を隔てたとか、一軒飛び越して、信者さんの家は何とも御座いませんが、一般はひどい様で御座います。今度は台風の奇蹟座談会をやろうと思っております。
《御垂示》良いですね。
《お伺い》自然栽培で素人に一番分かるのは、隣の有肥とは光沢が違っております事で御座います。
《御垂示》そうです。色が何となく、気持ちが良いですね。人間で言えば器量が良いんです。光沢が悪いのは、こ汚ない顔ですね。骨折って悪い――薬服んで苦しむ様なのですね。