
農業というと、昔は「糞尿」というイメージが先に立って、正直あまり好きではありませんでした。汚い、臭い、そういう印象が拭えなかったのです。
ところが岡田茂吉の自然農法を学んでから、考え方が変わりました。自然農法では動物の糞尿も化学肥料も一切使いません。土が本来の力を取り戻すと、野菜が驚くほど美味しくなる。それを実際に体験して、初めて農業が好きになりました。
現代の日本ではかつてほど糞尿肥料を使う場面は少なくなりましたが、それでも堆肥や動物性の肥料を扱うことに抵抗を感じる方は多いと思います。そういう方にこそ、自然農法の考え方は響くのではないでしょうか。
肥料を増やすほど、なぜか悪くなる
家庭菜園をやっていると、こんな悩みに出会うことがあります。トマトや茄子の花が落ちて実にならない。大根の中が空洞になる。きゅうりが根の虫にやられて枯れる。葉物野菜はどれも穴だらけ。
こういうとき、多くの人は「肥料が足りないからだ」と思い、さらに肥料を増やします。ところが岡田茂吉は、それこそが問題の原因だと言っています。
糞尿の臭いという「当たり前」
かつての家庭菜園では、肥料といえば糞尿が当たり前でした。撒いた後は何日も臭いが部屋に漂い、食事の時間でさえ不快に悩まされる。それでも「仕方ない」と我慢してきた人が多かったのではないでしょうか。
岡田はこの「仕方ない」に疑問を投げかけました。
自然農法が変えるもの

自然農法では肥料を一切使いません。糞尿も化学肥料も不要です。土が本来持っている力にまかせるだけ。
その結果として岡田が記しているのは、よく育ち、味が驚くほど美味しく、害虫の心配もなく、見た目も美しい野菜の姿です。
そして何より、毎朝の畑仕事が「楽しくなる」と岡田は書いています。臭いを我慢しながらやる作業から、清潔で気持ちのいい時間へ。その変化が、自然農法の本質を一番よく表しているのかもしれません。
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