御教え*自然農法、自然栽培/自然の野菜は美味しい(御教え集9号 昭和27年4月25日①)

    四月二十五日

【御  教  え】  

 自然農法について、今度佐渡のほうから座談会の記事が来たのです。これは、今迄のこういった御蔭話中でも一番良いんですよ。それは、私の言う通りにやっているんです。だから成績が中々良いんです。で、今度新聞に出しますが、非常に参考になると思うので、今読ませます。御論文「自然農法の勝利」

  で、今ある通り切りわらですが、これはやっぱり十一月にやった方が良いと言いますが、これはそういう訳なんです。ちょうど十一月頃やると、植つけの時分には腐って柔らかくなるのです。それで、藁は暖い所は必要ないんですよ。極く寒い所ですね――東北の様な所ですね、以前書いてある通り、土を温めるだけの効能ですから、暖い所は要らない訳ですね。これにもある通り、なにもやらないで土だけが良いとありますが、これは丁度私の説に合っいるんですよ。浄霊も肥毒を取るんですから、だから四、五年以上先になると、浄霊の必要がなくなるんですよ。肥毒が無くなるからね。そういう訳だから、その気持でやれば良いんですね。これにもある通り、浄霊しなくても――信者でなくても、米をたくさん穫る事は出来るという事ですね。これを一般に知らせると非常に良いんですよ。それでないと信者にならないと、どうも取れないという事になると、普及するのに非常に暇がかかりますからね。信者になる、ならないは二の次にして、日本の国の食糧問題を一刻も早く解決しなければならない。それには信者にならなくても、浄霊しなくても増収するという事を、未信者にもよく言って呑み込ませるんです。それで良いんですからね。だから浄霊しなくては穫れない。と言って、信者を作る様な意志が一寸ちょっとでもあってはいけないです。病気の方は信者になった方が良いですが、自然農法の方は、肥毒さえ無くなれば豊作になる。その点をよく心得てやって貰わなければならない。

 この間の日比谷の時も言いましたが、こういう点が自然農法の効能ですね。で、それは非常においしいんですよ。野菜でもね。これは、米に限らない。いっさいの作物ですね。ところが今迄肥料を使っている為に不味まずいんですね。不味いからして、どうしても肉や魚を食いたがるんです。私でもそうですからね。やはり、近頃自然農法で取れたものを大分食べる様になりましたがね。大分美味いから肉より野菜を食べたいんですが、以前ときたら、野菜は不味いんです。だから、つい馳走ちそうと言ったら、動物性の物を食べる様になるんです。だからして西洋は昔からそうですが、日本でも近頃非常に肉食が多くなってきた。動物性が多くなってきた。そうすると、精神的にどうしても気が荒っぽくなる。怒りたくなる。そこで白人くらい戦争好きなものはない。野蕃人が戦争好きと言うが、野蕃人より白人の方が戦争好きです。野蛮人は部落と部落の戦争はやります。ところが白人は、戦争によって自分の野心を遂げようとするのが、歴史に沢山ありますよ。それから社会的の争いですね。裁判とかあるいは警察の取締りとか、そういう事が非常に必要になるのは、肉食の原因が非常にあるんです。私は七、八年前に――私の本にも書いてありますが、川治かわじ温泉というのがありますが、川治温泉と日光の間位のところに、湯西川という温泉がありますが、そこに行った時に、戸数が九十戸で、人間の数が――六百人という村人がおりますが、そこでは絶対菜食です。川に鮎があっても食べないんです。先祖から食べた事がないから食べたくないと言うんです。鶏も無いんですからね。鶏を食べようと思っても無いんです。とうとう隣村まで行って買って来ましたがね。鶏がいないから、無論卵もないんです。そこでは問題が起ると、宿屋の親父が一人で裁いている。それで済んでいるんですからね。病人なんか無いんです。肺病なんか無論無い。というのは、そこの村は絶対に東京なんかの都会人とは結婚しない。絶対に村中の人間と結婚しているんですね。偶に――日光が一番近いから、日光の人とは偶には結婚するらしいですがね。あとは絶対に村中でやる。何故か というと、東京なんかとすると肺病になり易いので、そんな危険な事はやらない方が良いというので、村中で済んでいるんですね。そういう訳ですから実際理想的ですね。天国みたいな村です。私はその時に――だから皆心が穏やかで、そこの色んな事を宿屋の娘に聞きましたが、娘も二十位で女学校ですがね。女学校は日光の女学校に行くが、非常に頭が良くて、話し方も滅多にないくらいにはっきりして気持が良いんですね。そういう点を聞いてみると、菜食というものの影響――これが非常にある。だから、つまり自然農法も、そういった米にしろ野菜にしろ非常に美味くなりますから、どうしても多く食べる様になる。そうすると、その為に人間に、精神的効果が非常にあると思う。だから、自然農法の効果は、今迄それを言わなかったが、近頃そういう点に非常に影響があると思ってお話するんですがね。だからそういう風になると、西洋でも野菜をもっと多く食べる様になりますね。外人ですね。もっとも外人でも菜食家というのはありますがね。死んだバーナード・ショウなんかは有名な菜食家ですね。ですから、やっぱりミロクの世の、一つの条件になる訳ですね。

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