なぜ今、農業を根本から変える必要があるのか――岡田茂吉が訴えた食糧問題の本質(トピックス)

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「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則さんの挑戦に感動した方は多いと思います。農薬も肥料も使わずにリンゴを育てる――不可能と言われたことを現実にした背景には、土と自然を深く信頼するという考え方がありました。実は、その考え方の原点ともいえる思想を、80年以上前に説いていた人物がいます。岡田茂吉という日本の思想家です。

この記事では、岡田が書いた『自然農法解説』をもとに、土が本来もっている力と、自然農法の考え方をわかりやすくご紹介します。

戦後の日本は、食べるものが足りない時代でした。岡田茂吉はその解決策を、まったく新しい農業の方法に見出していました。

戦後日本が抱えていた深刻な問題

昭和26年当時の日本は、戦争の傷がまだ癒えていませんでした。食糧不足、税の重さ、住宅難、結核患者の増加など、問題が山積みになっていました。

なかでも岡田が最も深刻に見ていたのが食糧問題です。当時の米の生産量は6300万石。しかし必要な量は8300万石。2000万石もの不足分を輸入で補う必要があり、その費用は1000億円にのぼると試算されていました。農地をこれ以上増やすことも難しく、人口は増え続けている。これが当時の日本の最大の悩みでした。

解決策はあった

しかし岡田は言います。この難問題は、数年のうちに、しかも非常に簡単な方法で解決できると。

その方法が「新農耕法」、つまり自然農法です。

ところが大きな壁がありました。この農法は、それまでの農業とまったく逆の考え方に基づいているからです。先祖代々受け継いできたやり方を一朝にして変えることは、農家にとって簡単ではありません。

増産しようとしている、その方法こそが減産の原因だった

岡田が指摘したのは、驚くべき事実です。農家が一生懸命に増産しようとしてやってきた方法、つまり肥料を与えることが、実は土の力を損なう原因になっているというのです。

岡田はこの原理を言葉だけで伝えるのではなく、十数年にわたって自ら実践し、驚異的な成果を上げてきました。少しずつ実践者が増え、その勢いは急速に広がりつつありました。

この小冊子を書いた理由

食糧難は年を追うごとに深刻になっています。岡田はこの状況を見て、もはや黙っていられないと感じました。そこで自然農法の理論と実践をわかりやすくまとめたのが、この解説書です。

農家の方はもちろん、一般の方が読んでも納得できるよう書かれています。岡田は読んだ方に、一日も早く実行に移してほしいと願っていました。

では、肥料をやめると土はどう変わるのでしょうか。岡田はその仕組みを次の論文で詳しく説いています。

👉 土の威力:なぜ肥料は「答え」ではないのか!

日本語の原文を読む

この記事は入口となる紹介文です。岡田茂吉が1951年に書いた原文は、meshiya.jpでお読みいただけます。

👉 自然農法解説・はしがき

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