御教え *道義の低下(御教え集5号 昭和26年12月11日④)

 それから、話は違うけれど、一昨日――日曜の日に、ラジオの放送討論会ですね。この間、朝日講堂で三日の日に、「汚職官吏はなぜ後を絶たないか」と言う様な題で――演説した人は、岡崎官房長官と阿部真之助、ろう山政道――この三人が担任者になって喋りましたが、色々な――根本はどうだ。なんだかんだ――色々な事を話合って――質問も相当ありましたがね。それで、結局において、つまり道義の低下と言う結論になったんですね。道義の低下――道義心の低下、それはどうすれば良いかと言うと、法律――法規をもっと厳重にしろとか、刑罰をきびしくしろと言う様な事を話合っていたですね。処が、法規を厳重にしろなんて事は、今迄に幾度となくやっているんですからね。また、法規と言うのは、出した当座だけは馬鹿にきびしくても、段々時が経つに従って、グラグラになっちゃうですね。また、それを狙って、また悪い事をする。それは、何よりも――熱海は忘年会の申込みは一つもないですね。東京の花柳界なんかも、昨今非常にさびしいのだそうですが、と言うのは何しろ、今は問題が喧ましくなってうるさいから、当分慎んでいた方が良い、と言うので行かなくなったんですね。処が、ほとぼりの冷める迄は、行かない方が良いと言う訳で、ほとぼりが冷めれば、段々元の木阿弥になっちゃう。だから、道義心の低下は何処に原因があると言う事は、全然――宗教とか神とかに結びつけるのは、一人もないですからね。だから問題なんです。さっき読んだ様に――この間の「無神迷信」と今日の「悪はなぜ暴露するか」と言う事を書いたんですがね。中々、こう言う事を読ましたって――それでも、いくらかは――人によっては、これも理屈だなと言う人も、無論あるに違いないと思いますからね。できるだけ読ませ様と思っている。この論文なんかでも、最高裁判所、特審局とくしんきょく、法務庁――そう言う所にも送るつもりですがね。何しろ今言う犯罪と言い、医学と言い、農業と言い、実に間違った事をやっているんですよ。それで世の中が悪いとか、何だ彼だ皆苦しんだりやっているんですが、実に我々から見れば滑稽こっけいな様な、可哀相な様な――悲喜劇ですね。至る所に悲喜劇が出ている。だから、これを救うには、どうしても宗教よりない。そうかと言って、ただ宗教でやれば良いかと言うと、恐らく他の宗教で本当にそれを解決する力のあるものは、恐らくないだろうと思うね。だから、どうしてもメシヤ教がやらなければならない。その為に神様が私に力を与えられ、色々な事を知らされるんですからね。結局解決はつくんですが、そこでつまり、神はあるかないか、神があると言う事を知らせれば良い。神があると言う事を知らせるには、神がある事を見せれば良い。見せると言う宗教が何しろないからね。私の方では――「神を見せる宗教」と言うのを書いたんですがね。

(御論文「神を見せる宗教」) 

タイトルとURLをコピーしました