本教は常に結核療法に対する医学の無効果否逆効果を唱えているが、左記の御蔭話はそれを最も明白に示したもので、これを見れば如何に疑い深い者でも、信ぜざるを得ないであろう。従って今日最も難問題とされている結核が、浄霊によってこの様に正確に、短期間に完全に治るとしたら、実に驚異的大問題である。にも拘らず文中にもある通り、この実際を見た医師は、只首を傾げるばかりで、進んで研究をしようともしない態度は、寔に不可解千万である。そうして若しも斯んな素晴しい効果が医学上での発見であるとしたら、ヒドラジットどころの騒ぎではない。世界的一大センセーションを捲き起さない筈はないであろう。ところが全然そのような事などありそうもないとしたら、全く根強い医学迷信に陥っているからで、恐るべきは現在の医学迷信である。この事実にみて忌憚なく言えば、今日の時代は外容は文化的であっても、結果から言えば野蛮蒙昧時代といっても過言ではあるまい。従ってこの迷信の為に現在は固より、今後も如何に多くの病人が犠牲にされるかは到底計り知れないものがあろう。嗚呼この世紀の一大悲劇を日々目の前に見ている吾等は如何にすべきや只長大息あるのみである。
気胸二カ年の肺結核より救わる(本文省略)