赤ン坊の霊、北枕の意義 『教えの光』(3. 霊及び霊界の問題)昭和二十六年五月二十日 

  赤ン坊の霊について  

       【お伺】現在三十五歳の婦人、娘を連れて再婚一年ほど前より月経停止、それより体の調子悪く同時くらいよりお乳が出るようになり、搾れば今でも出るそうです。主人は先妻との間に一子ができたが、産後二、三日で他界、先妻のほうでも主人のほうでもこれを祀ってないとの事です。お乳の出るのと死んだ子供との間に何か霊的関係がありましょうか。

    【御垂示】子供の霊が祀っていないため、後妻であるこの人に憑いた。赤子は乳を飲みたいので祖霊の中の正守護神が、霊的に乳を出して霊の子供に飲ませる。それがいくらか物質化して現実の乳となると解釈すべきである。早く祀らないといろいろな事をやる。肩がはる場合、赤子の霊がおぶさることがよくある。乳にブラ下がることもある。そういう場合も赤子の霊が吸うからいくらか乳が出る。以前悲しくもないのに涙が出る人があつた。 この人は流産したのが祀ってなかった。それを教えてやったらその場で気持ちよくなった。これは流産した子供が憑いていた。

  北枕の意義  

       【お伺】人間往生すると北枕に寝かし、着物を左前にしたり、逆に掛けたり、逆さ屏風にしたり、死体の上に刀を置いたりする習慣になっていますが、これはいかなるわけでしようか

    【御垂示】元来方角からいって北は霊、南は体である。人間が死ぬと霊になるので、北へ向かって往くのが本当である。往生するとき、天国へ往く霊は額から、地獄界へ落ちるのは足の拇指から、八衢へ往くのは臍から、それぞれ脱出するのであるが、天国行きの霊は少ないことは勿論で 、とにかく天国へ行くようにという意味から北枕にするのである。そうして方角のうち北が主で一番位が高く霊気が濃いのである。

      北とは言霊学上気足(きた)で、すなわち霊が満ちている事で磁石が北を指すのもそのためである。従って、体は南へ、霊は北に属する。これが原則である。故に生きた人間とても北枕にしたほうがよい。昔から頭寒足熱というが頭を冷く、足を温めるわけで、私は昔から北枕にしている。しかし北枕がいいといっても床の間が南になっている場合は不可である。死者に着物を左前にしたり、逆さに掛けたりするのは現界と霊界は逆であるからで、すべて反対が理窟に合うこととなる。

      刀は魔除けのために置くので、死人を魔が狙うとか、猫や邪霊などがいたずらをするというわけだがそんなことはないので、これらは生きてる人の気慰(きなぐさ)めにすぎない。

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