糞の弁 (栄光 七十四号 昭和二十五年十月十八日)
糞の弁とは、詰めれば糞便と言う事になる。日本人は昔から、糞を田圃にまいて稲に吸わせ、其稲が吸った糞便を、又人間が吸うのであるから、謂わば人間という万物の霊長は、糞溜といってもよかろう、だから人間の体に虫が湧くのは当り前だ
この題の下に前号に色々かいたが、まだ言い足りない点があるので、再びかいてみようと思うのである。というのは目下ジャーナリストがこの問題に対する批判として、各新聞に出ているのを見ると、尤もらしい理屈はかいているが、その実平平凡々、何等新味はなく