御教え集1号 昭和二十六年八月二十五日 *神仙郷(昭和二十六年九月二十日)

  それから話は違いますが、この間アメリカの高等学校の地理学の教授ですがね。世界中の各地を調べている人に違いないですね。その人が、先ずこういう庭は世界にないという。世界中にないという事は、世界一という事でしょうね。私は以前に日本一とは思っていたですがね。日本にないのがメシヤ教と思っていた。構想ですね——構想は私としても、自惚れてますがね。この大きな石を扱ったと言う事は真似ができないですからね。ただ大きな石の使い方ですね。そうして効果を現わした点ですね。それは日本一かも知れないですね。日本中の名園は大抵調べましたが、今迄見た中の、石の庭造りでいいのは、東京の向島の佐竹候の庭ですが、これは石が非常に入っていて、有名なものですがね。それでもそれは持って来て入れたんですからね。ここに較べたら問題にならない。この間も京都に行って見たが、はなはだ貧弱なものです桂離宮とか修学院とか沢山見ましたが、私としては——古さ——という点はあるが、美としてはそれ程のものではないですね。処が今度、世界でと言われたんですがね——日本一と思っていたが——そういう人にそう言われたという事は、大いに満足される訳ですね。で、大分著名な人達も見たがっているという話もチョイチョイ聞きます。私は無理に引っ張るというのじゃない、先方で是非と言う話があれば来られると良い。

  それについて、美術館ですが、そろそろ工事にかかる準備をしてますがね。これは来年の夏迄に是非こしらえ上げちゃう。それからこっちの庭ですね。まだ手をつけない所がある。あれを、今迄にない様な非常に目先の変わった——アッと言うものを、こしらえ様と思う。そうして来年の夏迄にはここの——神仙郷は完成する。随分見たがる人があります。

 美術館の中に陳列する美術品も、色んな方法で——他に見られない様なものを造って並べる。神様の御守護があるから——不思議に出品できる様に——色んな方法や連絡がついてます。無論日本一の美術館になります。そうしてすっかり完成すると、はじめて大いに発展する事になると思う。これはやっぱり相応の理でね。神様の方はそう言う事になっている。それで、今もっと発展しなくてはならないが、色んな事があって——発展はしてますがね——思う様にいってないのは、ここが完成してないからですね。人間で言えば、ちゃんと着物を着て——洋服なら洋服を着て、新しいネクタイをしめて、ちゃんとしなくては。今の処は、なるほど洋服は着ているが靴下をはいてない。片袖がないという状態で、それでは活動ができない。箱根は霊界で、ここが完成すると非常に発展の力が出る。それに熱海ができると凄い事になる。熱海は体で表面に現われて来る。やはり順序ですからね。そういう順序にならなければならない。そういう準備をするという事をあらかじめ考えておく。全て考えですから。こんなに一生懸命にやっているのに——もっと発展しなければならないとか言っているが、本当に分かると良いが——一生懸命にやるのは結構ですが——そういう様な悩みや煩悶(はんもん)が起らないから楽になる訳です。それで、ちょっと話した。

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