地上天国5号 巻頭言 (昭和24年6月25日)

 熟々つくずく世相を観ると、為政者の歎声を発する事も無理ないと思う程その余りに社会悪に満ちている事である。敗戦国であるからと言ってしまえばそれまでだが、吾等は到底晏如たる事は出来ない。勿論心あるものは何とかしなければならないと思ってはいるが、てどうしようという方法も手段も見当らないのが実情である。という事は政治も教育も宗教も現実の社会悪を救い得る力があるとは思えないからである、もっとも其力が本当にあればかようになる迄には至らなかった筈である。之等を思う時、本教の使命の如何に重大であるかを痛感すると共に、その活動の一機関である本誌の役割も亦、ゆるがせならぬ重要性を認識するのである。

 この意味に於て、吾等は粉骨砕身ふんこつさいしん人類救済の一路を邁進し、神意に添い奉るべき覚悟である。

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