岡田茂吉 『文明の創造』科学篇「扁桃腺炎」(昭和二十七年) | 岡田茂吉を学ぶ

『文明の創造』科学篇「扁桃腺炎」(昭和二十七年) 

 世間よく扁桃腺炎を根治する目的で、扁桃腺を除去する事が、常識のようになっているが、最近の学説によれば、扁桃腺は貴重なもので、除去しない方が可(よ)いとされて来たという事である。全く除去した結果は他に悪影響を及ぼす事が分ったからで、実に喜ばしい限りで、私が長年唱えて来た説が、漸(ようや)く認められるようになったもので、満足に堪えないのである。

 そこで扁桃腺という機能の意味から扁桃腺炎の原因に就(つ)いてかいてみるが、人間は誰しも上半身の毒素は、頸部(けいぶ)淋巴腺に最も集中し易いので、そこに毒素の溜結が出来るので、大なり小なり此溜結のない人は殆(ほと)んどないといってよかろう。すると此溜結毒素は出口を求めようとし、少しづつ溶解し、一旦固まる処が扁桃腺であるから、或程度固まるや、高熱が出て溶解し、自然に穴が穿(あ)いて、毒素は排除されるのであるから、扁桃腺なるものは実に上半身毒素の掃け口とも云っていいもので、若し扁桃腺がなくなったとしたら、毒素は止むなく他の部に溜結する事となる。之が脳神経衰弱や中耳炎、歯痛、鼻の病気等の原因となるのであるから、結局小の虫を殺して、大の虫を助けるという結果になる。何よりも扁桃腺除去後数年間は風邪など引かないので効果あったように思われるが、何ぞ知らん年月が経つに従って色々な病気が発るのである。処が、其原因が分らない為、仕方なしいい加減な病原を付けるのである。

タイトルとURLをコピーしました