岡田茂吉 『文明の創造』科学篇「喘息」(昭和二十七年) | 岡田茂吉を学ぶ

『文明の創造』科学篇「喘息」(昭和二十七年)

 喘息に関しては、医学では全然判っていないのである。というのは医学に於ける喘息の説明は、殆んど問題になっていないからである。ヤレ、アレルギー疾患だとか、迷走神経の緊張だとか、神経過敏性とか、そうかと思えば食物とか、土地とか、中には部屋の構造、壁の色まで関係があるというのだから、寧(むし)ろ滑稽でさえある。従ってなるべく詳しく説明してみよう。

 医学でもいう如く、喘息は大体二種ある。気管支性と心臓性(近来此方(こちら)はアレルギー性ともいう)とである。先ず心臓性からかいてみるが、之は最初横隔膜の外部に、毒素が固結するのである。それに浄化が発(おこ)るや微熱によって溶解、液体状となり、肺へ浸潤して喀痰(かくたん)となって出ようとするが、此場合横隔膜は肺臓から距離があるので、液体の方から浸潤する事が出来ない為と、肋間に毒結がある場合浄化によって液体となったが、人により肺膜の厚い場合容易に浸潤し難いので、肺の方から最大限に拡がり吸引しようとする。そのように大体右の二つの原因であるという訳は、肺は其様な猛烈な運動の為、肝腎な空気を吸う力が減殺されて、窒息状態となるのである。何よりも其際肺に侵入した毒液が、咳と共に痰になって出ると、発作は一時楽になるという事や、又肺炎に罹ると一時快くなると言われるが、之は高熱の為固結が溶解され、痰になって出るからである。右の理が間違っていない事は、何よりも先ず心臓性喘息患者の、横隔膜部を指で探れば、必ず固結を見る事である。

  次に、気管支性喘息であるが、之は肋骨附近に固結している毒結が、浄化によって少しづつ溶けるので、それをヤハリ肺の方から吸引しようとして肺臓は猛烈なポンプ作用を起す、それが咳であるから、之によって痰が排泄され、一時快(よ)くなるのである。然し痰の量が多く出れば出る程、短期間に治るのであるが、それを知らない医学は、極力固め療法を行うので、少しづつしか痰が出ないばかりか、薬毒も追加されるのと相俟(あいま)って、治り難(にく)くなり、慢性となるのであるから、丸で笊(ざる)へ水を汲んでいるようなもので、人により何十年も苦しんで治らない者はそういう訳である。之を考えたなら患者も医師も、実に気の毒の一語に尽きるが、何とか分らしたいと常に思っているのである。

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