墓石について
【お伺】墓石に自然石を用いるのは墓相学上よくないと聞いておりますが、墓相というものはあるものでしょうか。
【御垂示】人間に人相があるように墓相の可否も多少はある。自然石を墓石にするのはあまりよくない。自然石は本来庭石などに使うべきもので、こういうことに使うのは理窟に合わぬからである。
やはり墓には墓石の形にするのが本当である。霊によってはこういうことを非常に嫌うのがある。墓参りに行くと祖霊が墓へ挨拶に来る。そのとき墓が法にかなっていないと厭がるのである。霊界人はすべて法則通りを好むので実に几帳面なものである。
又黒石をたいへん嫌うが元来黒色は地獄とか悪魔を表徴するからで、天国は白色又は紫色で表わすものである。
印形、墓相
【お伺】印形や墓相によって人間の運命が左右されると聞きますが、事実でしようか。
【御垂示】印形とか墓相とかいうものはそうとう当たるものである。印を見るとその人の性格がよく表われている。したがってその性格通り世渡りをするから、運命もそれに伴う道理である。墓石は違う。墓石は祖先と子孫を繋ぐもので、いわば霊界と現界の楔(くさび)のようなものであるから重要なもので、墓石は墓石としての法則がある以上、それに外れ、法にかなわないときは、運命にまで影響するのである。
墓碑建立の常識
【お伺】墓碑建立につきて常識的に留意すべき事項、例えば方向、形状、盛り土の高さ、石の種類、植樹の可否などにつき。
【御垂示】方向はどちらでもよい。その土地の地形によればよいが、本当から言うと北の隅で南向きが一番よい。
形状はふつうの形でよい。自然石はいけない。形状は石屋の造る形でよい。盛り土の高さは丁度拝みよい高さがよい。すなわち一尺五寸くらいである。石の種類は白い色ほどよい。
黒っぽいのは不可である。ごく上等の墓は白大理石を用いる。植樹は墓に植えるような常磐木ならよい。あまり高くなるのは不可である。すなわち槇、モチ、カナメで、特にシキミがよい。
異宗への墓地移転
【お伺】宗旨の違った寺に墓地を移転いたしましてもよろしいでしょうか。
【御垂示】あまりよくない。それは同じ釈迦の弟子でも親鸞、法然、日蓮などいろいろの派に分かれているが、同じ仏教信徒であっても他宗派に祭られるのは、人間で言えば移民のような居候のような具合でうまく行かぬ。霊が窮屈である。