科学の進展があってこそ理解できる 御論文『文明の創造』   本部メシヤ講座 平成23年1月分              

≪解説≫ メシヤ教代表 楳木和麿

主神様の御経綸に対する認識を深める
 御論文『文明の創造』総篇の序文(上掲)に『此(この)著はキリストが繰返し曰(い)はれた処の、彼の天の父であるエホバ直接の啓示でもある。』と記述されています。メシヤ様が『エホバ直接の啓示』と御述べになっていることを慮(おもんばか)って、改めてその御存在に対する認識を深めていただきたい、と願っています。
 当然のことながら『文明の創造』を学び、未完の部分を完成へと繋げてゆくためにも御啓示の主としての御存在をお互いに認識しなくてはなりません。そうした願いから、1月には全ての「メシヤ講座」会場で改めて『世界救世(メシヤ)教 教義』について学びを深めました。
 各地で学び合った中から、三重支部と浜松支部で整理してくれたものがそれぞれのホームページでアップされていますので、参考にしていただくために引用いたします。また、双方を読み進むと重複し共通する部分もありますがご了承ください。
 三重支部では、30代から40代の方々に向けてお話をしました。『文明の創造』の校正を担っていただいていることもあり、学びを重ねている人向けの話になっています。浜松支部では、小学生の方に理解していただくように話しまして、こちらは会話形式になっていますので、身近に感じていただけるのではないかと思います。

***三重支部HPより**********
〇「世界救世(メシヤ)教 教義」を出発点に ~太初よりの御経綸を信ずるのが信者~
 この「世界救世(メシヤ)教 教義」を御神業の新たな出発点になぜ載せたかと言いますと「世界救世(メシヤ)教 教義」を世界救世(メシヤ)教関係の信者さん方が余り深く読んでいません。といいますか拝読して自分の中に落として人生観を確立していく柱にしていないところがありますので掲載いたしました。
 親の代から信仰しておられるような古い信者さんの中では、この「世界救世(メシヤ)教 教義」を学生会などで暗記させられたらしいです。それでは「世界救世(メシヤ)教 教義をどのように解釈していますか」と聞きますと、「御経綸に基づいてメシヤ様がお出ましになられたので、私達はお使いいただくのです」というご説明をするのですけども、今までの説明でいきますと昭和元年にメシヤ様が御啓示をいただいて、そして昭和6年6月15日に鋸山に登られ、昭和10年に御立教されます。そこからの御経綸という意識が非常に強いのです。
 しかし、この「世界救世(メシヤ)教 教義」を拝読すると『抑々、世界の創造主たる主之大御神(エホバ)は、此(この)地上に天国を樹立すべく、太初より経綸を行はせ給いつつある事を吾等は信ずるのである』と・・・「この御経綸を信ずるのが世界救世(メシヤ)教の信者なのですよ」と言う事なのです。唐突な言い方に聞こえるかもしれませんが、浄霊力を授かって浄霊をしているというのが信者なのだということではあるのですけども、しかし元々はこの御経綸を信ずる人が世界救世(メシヤ)教の信者さんなのですよ、と言う事なのです。
 そうしなければ、経綸という言葉を運営や活動に利用されてしまいます。利用されて狭義に捉えてしまい、御神意を見失うことになってしまいます。

〇主神様は太古の昔から地上天国建設の御準備をなされた
 ですから信者さんの思考の中には、創造主が太古の昔からずーっと宇宙を形成して来られて、そして45億年前から地球を創造され、太陽と地球の関係を作ってその間に水金地火木土天海冥という惑星を設置して、地球に隕石をぶつけて地軸を傾けてそしてその破片から月を作って、これで火水土の関係を作って地球の中に生命が宿る仕組みを45億年前につくったのだ、という仕組ですね。
 主神様は45億年前からずーっと地球に地上天国を作る準備を進めてこられたのだ、ということをまずは最初に信じないといけませんね。そして、太陽系を造る前に銀河系をお造りになり、もっと前に宇宙そのものをお造りになりました。しかも、宇宙は光の速度で今なお拡がっています。
 ということは、主神様という御存在はそれほど大きいということになります。メシヤ様が『表現し奉る言辞もない』と仰っている所以(ゆえん)ですね。

〇我々の遺伝子は二重螺旋
 そうすると、なぜ地球上に生命が宿ることが出来たのかと言うことを考えていきますと、地球の環境が生命を作るためにベストであったのですけども、じゃあどうして生命が宿ることが出来たかといいますと、太陽の周りを地球が回ってそして地球の周りを月が回ってこの二重に回っている世界があって、太陽がまた銀河系を回っています。その回っている太陽の周りを地球が回っています。そしてこの地球の周りを月が回っています。この二重構造で回っている地球にしか肉体的な生命は宿れなかったのです。ですから我々の遺伝子は二重螺旋になっているのです。
 それで、このことを古事記の中では天の御柱(みはしら)を最初、伊弉美尊(いざなみのみこと)様が回って、そして伊邪那岐尊(いざなぎのみこと)様が回ったら失敗したわけですね。国造りに。それで今度は左回りを夫の神様が行い、右回りを妻神様が行うと国造りができたという神話があります。これは二重螺旋を我々に太古の昔から知らせてくださっているのです。
 しかし、それを実証していくことはなかなか難しかったのですけども、現代になってこの遺伝子の構造とかいうことを科学的に立証することができるようになりました。それで、神話の意味を理解することができたのです。

〇宗教と科学の一致とは

 神様が教えてくださった御啓示ということを科学者たちが立証してくれています。 このようなことを称してメシヤ様は『宗教と科学の一致』というふうに御教えくださっていますので、我々は“この「世界救世(メシヤ)教 教義」に沿って主神様の御経綸を信じている信者というのは、そういう思考形態を根っこに置いて思考を広げて行くことができる人なんですよ”ということです。
 そういうことをわかっていただきたいが為に、最初に「世界救世(メシヤ)教 教義」を載せてあります。

***浜松支部HPより**********
 先生 今回、祭典時に拝読させていただいている『世界救世(メシヤ)教 教義』を何故改めてここへ掲載したかと申しますと、最初に『抑々、世界の創造主たる主之大御神(エホバ)は、此(この)地上に天国を樹立すべく、太初より経綸を行はせ給いつつある事を吾等は信ずるのである』とありますが、この『吾等』というのは私達のことです。吾等はそういうことを信じているから信者と言えるわけです。だから吾々の概念としては、まずメシヤ様から教えられた、あるいはメシヤ様から授けられた力、浄霊というものを取り次いで、そして御教えを実践する人が信者であると概念として持っていると思いますが、しかし本当の信者というものは『創造主たる主之大御神(エホバ)が此(この)地上に天国を樹立する』という御意図の上に『太初より経綸を行わせ給いつつあることを吾等は信ずるのである』という、これが信者さんであるという事です。そういう人が信者さんなのです。
 ですから、メシヤ教では「浄霊力伝授」と「入会」を分けているのです。
 それでは、創造主が進められた御経綸というものを考えていきますと、この御経綸は科学者が実証して来ているわけです。この科学者が実証してきた主神様の御経綸というものはいったい何かと言うと、大体宇宙は約150億年前に出来たであろうと言われています。そうすると、○○君に質問だけど、宇宙が150億年前にできたので、宇宙の半径はどのくらいだと思う?宇宙は光の速度で広がっているわけだ。150億年前に出来たので、だからこの宇宙の半径はどのくらいだと思う?では今から宿題を出しておきます。メモ用紙はある?メモ用紙に鉛筆で書いておいて。
 光の速度はどのくらいか聞いている?○○君。光の速度。まだ速度は習ってないか?掛け算は結構出来るでしょ。そうするとね、まず家に帰ってからインターネットか辞書で地球の半径の距離を調べる。光の速度は一秒間に地球の周りを7.5回るから、一秒間の距離は地球の半径×2×円周率×7.5という事になります(光速は、約30万キロメートル)。これが一秒間だから、一分は何秒?
 参加者○○君 60秒です。
 先生 そうすると、×60。一時間は何分?
 参加者○○君 60分です。
 先生 そうすると×60。一日は何時間?
 参加者○○君 24時間です。
 先生 では、×24。一年は何日?
 参加者○○君 365日です。
 先生 では、×365。

 これが大体光が一年間に進む距離だね。それに×150億。これが今現在、今の時点の宇宙の半径です。だから来月、○○君にこの半径を答えてもらうから、計算してきてね。で、自分がわからない時にはお母さんに計算をしてもらってください。恐らく「何乗」をつけないといけないから。京(けい)以上になるからね。一億の一億倍は一兆というのは習ったかな?その上に京とかあるということは習ったかな?大人でももう忘れてしまっているかもしれないけれど。その辺はもう書ききれないので、お母さんに何乗ということを教えてもらって来月の二月に「これだけになりました」ということを報告して下さい。
 しかし、こうして話している間にも宇宙というものは広がっています。光の速度で広がっているわけだから、今「計算が出来ました」と言った瞬間に、もうそれプラス何秒分を足していかなくてはいけない。それくらい主神様という御存在は大きいということです。まず、そのことがわかっておかなくてはならないのです。
 そして、前にも何回かお話しましたが、地球は何年前に出来たか覚えていますか?大体45億年前に出来たと言われています。ではその時の地球はどうなっていたの?わかりやすく言うとドロドロと燃えている火の玉だったのです。で、これは太陽が最初に出来て、水・金・地・火・木・土・天・海・冥と惑星が出来ました。だから太陽の周りをみんな回っているのです。しかしこうやって、冬は寒く、夏は暑いよね。さっき「太陽の光に当るとあったかいね」と言っていたでしょ。でも冬の太陽よりも夏の太陽のほうが暑いでしょ。それはどうして?それは太陽に近いからです。ほんのわずかでも太陽に近いと暑くなるのです。ではどうして太陽に近い時と、離れている時があるの?これは地球の地軸が、地軸というのは、コマの心棒と思えばいいのだから。コマの心棒が太陽に対して直角ではなくて、少しだけ斜めになっているからです。傾いているのです。だからこうやって回っているから、太陽からの光がよくあたる時と、離れている時とがあるのです。このような状態の時には日本は太陽にいつも近くで当っているから、暑くなるのです。
 ではどうして垂直ではなくて傾いているのだろうか?これは地球が太陽に対して直角の地軸でぐるぐる回っているときに天体物質がぶつかったからです。ぶつかって地軸が傾いたのです。その時に破片が出来てその破片が月になったのです。そして、当然月も回りだして、月も地球の引力の影響で地球の周りを回りだしたのです。ここまでは大体想像できるでしょう。地球が太陽の周りを回って月が地球の周りを回っているという状態で今があるのです。そうすると今度は太陽は公転していないのかと言うと、銀河系を回っているのです。太陽が公転している周りを地球が回り、地球の周りを月が回っていると。これが我々の地球周辺の動きです。で、太陽は、銀河系をまっすぐに回っているのではなくて、このように(楕円、蛇行軌道)回っていると言われています。銀河系の中で地球はこのように回っています。これが地球の動きは螺旋回転をしているということになるのです。だから私達の遺伝子は螺旋状になっているのです。この地球で命が生まれたから。そしてその周りを月が回っているから、二重のらせんになっているのです。これは地球に生命が生まれたからこそ、我々の根っ子の遺伝子は二重螺旋になっているのです。
 で、これを今から3000年以上も前に、神様が教えてくださっているのです。天之御柱を女の神様が先に回って、男の神様が後に回ったら、国造りが失敗しました。そこで、ご主人が「お前が先に回ったから国造りに失敗したので、今度は私が先に回る」ということで、男の神様が左回りに回って、女の神様が右回りに回ったらうまく出来た、と。この神事は何かというと、生命のもとは二重螺旋、二重に回っているという事を人間に分からせるために、古事記の中に最初に国造りの中で、伊邪那岐尊様と伊邪那美尊様のこの国造りの話を入れているのです。
 で、それを現在は科学者が実証して、遺伝子は二重螺旋になっている、ということが段々わかってきたのです。そして、更に今は二重螺旋だけではなく、ゲノムまで解読できるようになったのです。二重螺旋のどの部分が五本の指になるとか、どこの部分で目が2つできるのかとか、どこの部分で鼻が一つで穴が二つになるのか、というような遺伝子の情報が細かく刻まれているのです。で、それに例えば赤ちゃんがおなかの中に宿ったら、何ヶ月目になったら手が出てくるというようなことは、この遺伝子の一つ一つのなかにキチンと組み込まれているのです。時期が来れば手が出きたり、足が出てきたり、最初は尾が出ていたのが引っ込んでいって、尾骶骨や人間のお尻の形になっていくとかいうのは、時期がくると遺伝子が操作してそういうような形を作っていくということです。
 まあ、話はいろいろに膨らんでしまいましたが、45億年前にこの地球が出来て、月が出来て、そして38億年前に生命が宿りました。それでは地球が出来て何年経ったら生命が宿った事になりますか?45億年から38億年を引くと・・・。45から38を引くと?

 参加者○○君 7になります。

 先生 七ですね。だから地球が出来て七億年経って生命が宿ったから、七というのは成るという言霊になったのです。この七で、例えば、お亡くなりになった人は七が七回くると四十九日になるのです。だから初七日、二(ふた)七日・・・と積み重ねていって、七が七回積み重なると霊界人になりますよ、ということで四十九日法要を執り行うようになったのです。こういう風に7と言う数字で決まっていっているのですね。これが完成、成るという意味に繋がっているのです。だから一週間も七日でしょ。西洋でも七によって出来上がっていくということは、神様によって分からせていただいているのですね。
 実はこういう仕組みを作ってくださった御存在が主神様です。創造主であられます。その御経綸を我々は信じているので、その神様から流れてくる光だからこそ、人間の体を創造し形成の仕組みを造られた神様からの光だからこそ、浄霊をすると体のつくりが本来のものへと整っていって結果的に病気が治っていくという事です。

御啓示の主、絶対力の根源を求める

 二つの引用文からご賢察いただきたいのは、私達がメシヤ様の御神格に対する認識を深めてゆく程に浄霊力が強化された体験に基づく思考の広がりへの願いです。メシヤ様の御神格に対する認識を新たにさせていただくことを通して、私達が取り次がせていただく浄霊は強化を許されました。そのお蔭で日々御守護に包まれた生活を許されております。
 それは、創造主であられる主神様からの絶対力であるからなのです。
 創造主という御存在が38億年掛けて生命を進化させて最後に人間という完成した肉体をお造りになりました。生命誌という領域でその仕組を検証することができます。取り分け生物学を通して肉体の精巧さ、緻密さ、完璧さが理解できます。その全ては創造主であられる主神様の手中で為(な)されてきたのです。ですから、重複しますが創造した御存在から注がれる御力だからこそ、本来の在り方に整えられ、結果的に奇蹟が顕著なのです。そのことをまず再確認していただきたいのです。
 そして、次は浄霊力と御教えの確かさを体験した状態に留まるのではなく、根源的なことに目覚めてゆく取り組みを通してこそ、『霊性の向上』が継続的に許されることを再確認していただきたいのです。そのためには更なる認識の深まりと思考の広がりが必要です。
 言霊学者の大石凝眞素美(おおいしごりますみ)翁は「天地茁貫(てんちはぬき)之極典」において、天地創造の神秘を誤り伝えられた者が居り、それを正す時に必要なこととして次のように記述しています。
 「故(か)れこの霊聲(こゑ)を總(すべ)て一言(ひとこと)にす(素に氣と書く)と言ふなり故(ゆえ)にす(素に氣と書く)聲(ごえ)の言靈(ことだま)を誠に明細に説き定る時は、世界一切の極元(ごもと)の眞體(しんてい)をも其(その)成り立ちの秩序をも億兆万々刧々(こうこう)年度刧大約(おほつな)恒々兮(たる)大造化の眞象をも遂一明かに、資(と)り得らるるなり。
 蓋(けだ)し「ス」の言たるや⦿(す)にして⦿(す)なるが故に既に七十五聲の性靈を全備して、純乎(じゅんこ)として各皆其(その)眞位(みくらい)を保ちつつ有るなり、其(その)眞位(みくらい)と謂ふは皆兩々相向ひて遠近皆悉く反對が純一に密合の色を保ちて實相しつつ、至大極乎として恒々兮(たり)活機臨々として點々(てんてん)たり、所謂至大氤氳(いんうん)の氣が聲(こえ)となり起むと欲して堪々の中に神機を含藏するの時なり、故に世に人たる者は先づ第一に此(こ)の⦿(す)の謂れを明かに知らざるべからざるなり、⦿(す)が皇(スベラギ)の極元(ごもと)なればなり。(大石凝眞素美全集・八幡書店)」

 「天地創造の神秘を誤り伝えられ」というのは、覇権主義により『夜の時代』になってからの覇権者によって構成された歴史観であることは言うに及ばないことでしょう。また、この内容をはじめとする全集は、出口王仁三郎大本教聖師によって大正七年に機関紙「神霊界」大八洲号において本田霊学をも組み入れた形で紹介されています。
 メシヤ様が大本教で霊的修行を積まれたことからも、人間的には御存在に対する理解を深める時期をお持ちであられたことが拝察されます。そして習得されたからこそ、見真実の境地に達せられ、しかも『みくらたなの神様』が御宿りになるに至った、と拝されるのです。ですから、『世界救世(メシヤ)教 教義』の御発表や『文明の創造』の御執筆は、主神様の御存在に対する明確なる認識を初めに促されている、と受け止めることができるのです。
 そして、それは浄霊による絶対力の認識ができた者だからこそ、絶対力の根源にある御存在を理解できるのです。
 また、大本教から派生した大本神諭や日月神諭などが「⦿」の御文字によって時代の大転換が行なわれると示した背景も、当然ながらこうした言霊学研鑚の延長線上に存在していることが解ると思います。
 しかし、こうした学びを重ねた上で、天上の王権のシンボルとしての御存在『みくらたなの神様』への認識が“徳の象徴”としてではなく“覇権主義レベルの王権”と繋がったために、恐らくメシヤ様は大本教を離れられたのではないか、と拝されます。
 こうした論究を重ねる際に、引用の短い文章の中の文言を一言一句ずつ検索してみると、ありとあらゆる研究の情報が紹介されていることに驚かされます。しかし、『解脱』の御教えにありますように、知れば識るほど動きが止まる恐れがあります。その内容の崇高さと現実の宗教団体の低俗さの狭間に苛(さいな)まされるからです。そうしたこともあり、「メシヤ様御降臨祭」挨拶で、「神界からの見方は『どう動くか』に尽きるのです。」と述べたのです。
 また、部分的な理解はあるが、系統だった全体像と現実世界の関わりを示したものは見当たりません。やはり、最新の学究の成果を手にしてゆき、主神様の御意図を求め続けなければならない、と強く思わされます。
 そして、僭越な表現ではありますが、改めて『文明の創造』は現代に待ち望まれている御論文である、と感じます。そうした両面があるからこそ、それ故に「メシヤ様の御精神を現代に求める座談会」に以下のように2回続けて書き込んだのです。

**メシヤ様の御精神を現代に求める座談会より①********
「教主様お言葉」「大経綸」を読む
 「東方之光教団」所属の方々との勉強会で『世界救世(メシヤ)教 教義』を通して「主神様の御経綸」について説明いたしますと、「新年、四代教主様も主神様について触れられています。」という話題が出ました。後日「教主様お言葉(2011年1月1日付)」という書類を送付してくださいましたので、目を通しました。
 お言葉の趣旨は素晴らしいのですが、“このような表現を用いらざるを得ない教団状況なのか”と思わされました。
 主神様についてメシヤ様は『表現し奉る言辞もなく、文字もなく、ただ無限絶対の力徳の中心であり、一切の根源であると申すよりほかはないのである』と御教えくださっております。従って我々が口にした瞬間から御存在を限定してしまいます。
 しかし、敢えてその御存在を拝察させていただこうとするならば、唯物思考的一説からの推論として「半径約150億光年の宇宙大」であり、「約150億年前からの御存在である」という認識になります。それでも表現できたとは決して言えませんが、イメージを膨らませることはでき信仰的な昇華へと繋がります。
 取り分け銀河系の運行と太陽系の運行、地球の誕生、月の誕生、生命の誕生、そして生命誌を辿れば創造主としての緻密な計算の一端を窺い知ることができます。科学の発展により、年々歳々その全貌が明らかにされてきています。「メシヤ講座」で「神話によって仕組は示され、科学によって実証されている」と述べた所以(ゆえん)です。そのことに思いを寄せれば、メシヤ様の『主神から伝達される絶対力』という御言葉通り、創造された御存在直接の力であるからこそ浄霊の奇蹟が突出していることが理解できます。そして認識が深まれば深まるほど、浄霊力は強化されるのです。
 ですから、可能ならばメシヤ様の御神格について明確に言及されることを通してメシヤ様の下に帰一する方向性を説き、主神様については上記のような創造主、宇宙一切の主宰神として崇め奉る姿勢を訴える在り方で導いていただきたかったのです。
 一方「大経綸」も同封されていましたのでページを捲(めく)ってみると、ブラジルを訪れた際に全てポルトガル語でお言葉を述べられた旨が掲載されていました。生命誌と言霊学の関わりを探求すれば、そのようなことを現地スタッフがお願いしてはならないのです。海外留学経験がお在りで語学に堪能であることを承知していても、大和言葉を響かせていただくことを第一義にしなくては御巡教の意義を損ねてしまいます。
 今後許される機会があれば、御面会してこうしたことについて言上したいところです。

御教えを基に包含する思考形態を

 今回根源的な探求について触れましたが、『此(この)著はキリストが繰返し曰(い)はれた処の、彼の天の父であるエホバ直接の啓示でもある。』というご記述から、キリスト教文化圏へのメッセージである性質も有しております。かつてアインシュタインが日本を訪れた際に「世界の文化の発祥の地は日本だ」と述べたことは有名な話ですが、この言こそ、根源からの啓示とその実証の関係を雄弁に語っています。
 『文明の創造』を学び、完成へと繋いでゆくには、根源的な啓示をキリスト教を背景にした今日の学問体系が実証している、という考え方が必要です。そうであらねば、上掲の様な勘違いが生じてしまいます。
 メシヤ様がお散歩の際にも側近奉仕者がラジオを持参してお伴し、時事全般のニュースに御耳を傾けられ、全国紙全てに御眼を注がれた御姿勢を私達の鑑とせねばならない、と常々お話している理由もそこにあります。対立軸において思考するのではなく、御教えを基に包含する思考形態を形成していただきたいのです

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