御教え*私物語/箱根美術館(御教え集12号 昭和27年7月5日②)

この間も言った通り、最近「私物語」という本を書き始めたのですが、これは今迄書かなかった様な色んな興味のある話がありますから、それを想い出したまま書いた。これは無信仰時代の一節ですが、少し書けたから読ませてみます。

(御論文「私物語  無信仰時代」)

これも一寸面白いものです。

(御論文「アレヨアレヨ」)

   美術館が出来たのが早過ぎるので皆驚いているのです。まだこんなに出来ようとは思わないとか、中々そう容易に出来るものではないのだからと思った、とか――。ところが拝見してびっくりして――これは未信者の人に多いのですが、信者の人達もやっぱりそういう風に思われるだろうと思います。これは私自身が――それ程でもないが、そういう風に思うのです。数えてみると、宗教法人になったのが二十二年の八月ですから、来月で丁度満五ヵ年になる訳です。それで、法人になった当時は信者と看做みなしてよい人は千人とはなかった――何百人位です。それがこういう風に急速に発展したのです。しかもその間に随分いじめられたのです。これは皆知っている通り、翌年の二十三年十一月には脱税問題で、教団に関係したものはみんな家宅捜査され、色々な面倒臭い事が沢山あって、一時は随分困ったのです。ようやくその問題も片づきかけた一昨年の五月には、これも皆知っている通り静岡の警察や刑務所に引っ張られた事件ですが、これは脱税問題よりかもっと大きな問題で、一時随分打撃を受けました。その間に――一昨々年になりますか――夏にC・I・Dが突然やって来て、方々家宅捜査をしたり――隠匿いんとく物資、金塊を隠してあるというのでレーダーで観山亭の廻りをやってみたり、根太ねだを上げて、縁の下があやしいと縁の下を掘ったり――そんな事があった。これは一日か二日だったが、それから新聞は盛んに悪口を言うし、相当いじめられました。だから、そういう事がなければもっと発展したのです。もっと早くなっている。そんなに色んな事をされながらもこんなに早くこういった地上天国の模型が出来るし、熱海の方も着々と出来つつありますから、その早さは恐らく例がない位です。だからそれを思ってみても、神様は如何に素晴しい力を振るわれているかという事が分かる。今も読んだ通り、霊界の方ではドンドン経綸が進んでいるのです。これは段々現われて来るのです。その現われ方が段々早さを増して来る訳です。増して来ると共に、大きさも増す訳です。だからいよいよ面白くなって来る訳です。

   それからどうせ霊界では邪神と正神の闘いですが、段々邪神の方が弱ってくるからして、こっちをいじめるとか、そういう力が弱ってくるからそこでやり良くなるという事になる。もう――去年、一昨年からみると、現在の社会の見る目が非常にちがってきてます。これは皆そういう事を感じるでしょうが、まあ――新聞にしろ、先には悪い事を面白がって書いたのですが、今は真面目にありのままを書く様になった。そんな訳で、この間有志やそういう人達が来ても、大体そういう人達は喜んで来て、非常に満足して気持良く帰った。あとの色んな批評はこれからもチョイチョイあるでしょうが、長与善郎ながよよしろうさんなんかも、感想を述べていきました。そんな様な具合に社会の見る目が異なっただけでも、如何に変わったかという事が分かる。それからこれから外国の方にも、美術館として大分知れるだろうと思います。有名なウォーナー博士――日本の奈良や京都の爆撃を押えつけた人ですが、あの人が今月なかばか下旬に来る事になってます。もう一人アメリカの偉い人が来る事になってますが、あの人達が見れば、国に帰って大いに宣伝するだろうと思います。そんな様な訳で、神様はドンドンそういった風に腕を振っているのです。そんな様な具合ですからして、非常に面白くはなってきたのです。

 美術館は出来ましたが、廻りの色んな事が色々ありますから、それがすっかり出来たら相当――日本に来た世界中の偉い人達は大抵来るだろうと思います。さっきラジオで聞いたのですが、アメリカの人は夏になるとヨーロツパに皆旅行に行く事に殆ど決まって、ヨーロツパの方の色んな宿屋の申込が受け切れないそうです。まずこの夏使う金の予想は日本の金にして1800億というのです。ところがまだ東洋の方は到底そんな訳にはいかないのです。東洋と言っても、まず日本です。そうすると日本の色々な設備――道路も無論あるのですが、こういう箱根美術館なら箱根美術館が出来るという事は、一つの有力なものにもなるという事は確かです。ですから国家的意味からも大変な働きになる訳です。これは、この間の博物館の連中や何かが、それは大いに認めて非常に讃美してました。自分達もこういう事をやりたいのだが、お役人では全然駄目です。こういった――個人的にこういう事をやってくれるという事は、自分達も有難いという事をしきりに言ってました。そういう様な訳です。

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