今度、二十日過ぎてから九州方面に、又宣伝旅行をやる様で、例の通り原稿を書いて貰いたいというので、一寸書きましたがね。一寸変った事が中にありますから、参考になると思うから読ませます。
(御論文「舌に代えて」) 【註 栄光一五八号】
この中に日本は白の色という事が書いてあるがこれは面白いんですよ。日本の天皇の皇の字ですね。それから、日本は「天皇(スメラギ)」の国とか、「皇(スメラ)」とかいう事は、各々白の下に王と書いてありますね。日本は白の国という事は――太陽の光線の色をグルグル廻すと、白になりますね。あれと同じ理屈です。だから日本は各国の色を全部取り入れるんです。そこで日本の文化をみれば良く分かります。日本位各国の特徴を取り入れた国はないですからね。世界中の人種で、各国の文化を理解出来るのは日本人だけだ。これは外国の識者でも、そういう説を唱えているのもある様ですがね。譬えて言えば、同じ東洋人でも、西洋音楽は日本人しか解らない。支那――中国人には解らない。勿論朝鮮人もそうです。日本だけです。それから外人――白人種の方は、色々な方面には随分頭が良いんですが、日本の芸術――それは解らないですね。近頃大分歌や俳句を研究している様ですが中々解らない。が日本人は外国の詩でも文学でも容易に理解出来るんです。だから日本人位多方面に能力がある国民はないです。そこで日本は日の本ですね。太陽の国というのはそういう訳です。講和以前ですと、あんまりそういう事を言うと具合が悪いですが、もう言っても良いから言うんですが、そんな様な訳でメシヤ教にもそういう事が当てはまるんです。又今迄の宗教でも、メシヤ教位色んな事をやる宗教はないです。大抵今迄の宗教は、教えとか――まあ教えが根本です。美術館を造るとか、農業を改造するとか、或いは医学を排して病気を治すとか、御祭りの余興に色んな芸能人に色んな事をやらせるとか、メシヤ教という名前からしてキリスト教向きであって、そうかというと観音様があったり御神体があったり、仏教的で――実に多方面にわたっているんですね。これは今言う太陽の白の働きですね。ですから昼間の世界という事は、白の世界ですからね。それで色々な色を取り入れて、コントロールして白色という事になる。それで私は寸鉄に白光生という名前をつけたのはそういう意味からです。そういう事を知って日本の国をみると一番良く分かるんですね。だから日本には色んなものがあるんです。だから日本の思想にはアメリカの思想もあるし、ソ連の共産主義もあるし、イギリス、ドイツ――色んな――各国の思想があります。又そういった風の色の人間も日本人にはあります。東洋でも色々――支那、朝鮮、南洋――そういうのがあります。実に面白いんです。それで、日本にはすべてのものの種類が一番多いですからね。食物でも、日本位魚の種類が多い国はないそうですからね。そういう事を言うときりがないのですが、今言った様な――日本は白という事はそういう意味です。そういう事をお話したんです。