＊火傷や疵は刺激で黴菌が寄る　御教え集３号昭和26年10月28日⑥

《お伺い》
　私（F.A　44歳）は十四歳の時に、襟に針を刺していて、何かの機勢(はずみ)に左の乳を突き、その明くる日より非常に痛み、医者に行きました処、黴菌が入って化膿したのだと言われ、直ぐに手術をし四十日余りで治り、その為か左の乳は殆んど出ません。その後何事もなく、四十二歳の夏頃より左の乳が一日二、三回位針で刺す様に痛み、心(しん)に固まりができ、次第に太くなりチクチク痛む回数も多くなり、四十三歳の春頃乳首を押すと、赤黒い血が少量出始め、家族の者より医診を受ける様再三奨められましたが、手術の恐ろしさと、痛みが連続的でないのでそのままにしておりました。四十三歳の暮れ頃には、大きさと固さがちょうど子供の茶碗を伏せた位の固まりができておりました。本年二月二十八日近所の信者様より、このお道の有難いお話をお聞きし、早速その日より御浄霊を頂き、一週間後に下の方に傷口ができ、日増しに大きくなり、膿もどんどん出て参りました。三月二十三日より二日程、四十度位の熱の御浄化を頂き、左脇下及び左乳横に梅干大の固まりができて日増しに大きくなって参りました。その後毎日御浄霊を頂いております。私は四月十日入信させて頂き、一生懸命お縋り致しております。四月の末頃、第二回目の熱の御浄化を頂き、右脇下にまた梅干大の固まりができ、今なおそのままで御座いますが、左の固まりは次第に大きくなり、傷口になって膿がどんどん出て、乳の下部七分位は傷口になっております。傷口には一番下に御霊紙を頂き、その上に脱脂綿を当て、一番上に二メートル位のガーゼを八つ折にし、一日四回位取り替えておりますが、持つ所がない位膿が出ます。六月の末頃から、傷口が非常に痛みました。御屏風観音様は七月十五日にお迎えさせて頂きました。その晩乳首が非常に痛み、御霊紙を取り替えましたところ、親指大位の毒血の塊りが取れ、十六日の朝、前夜の半分位の毒血の塊りが取れました。昼頃に御霊紙を替えさせて頂きました処、二寸五分位の長さに乳首が取れました。その後大した痛みもなく傷口は、乳の中心を深くえぐり取った様になって居ります。その後左の脇下には七、八つ指先で押した位の塊りができ、それが次第に口があき、一塊りになって、今では縦が二寸五分、横一寸五分位の盛り上がった傷口になっております。全体の膿の出る量は、五月頃に較べますと、半分位になったのではないかと思います。八月頃より腕の付け根の下側が痺れて、筋が吊る様な痛みを感じておりましたが、九月十日頃より毎日教会へお参りして御浄霊を頂いておりますうちに、末頃より御守護頂き、今の処は痛みも大変楽にさせて頂きました。二回目の御浄化を頂きました時に、右脇下にできた固まりは、今もそのままで御座いますが、その固まりが繋がった様に、右の乳の上側に、無数に、指で押した位の固まりができております。今の処右側にも口があき、傷口ができる様に感じられます。九月二十五日には伜の嫁も入信させて頂き、大光明如来様を御奉斎させて戴きたく思っておりますが、二階の屋根が低くてお祀りできずにおります。年が変われば家を建てますので、その時に頂きたいと思っております。一時は大分衰弱致しましたが、御守護により、また教会の先生や近所の信者さんに励まされて、お縋りしながら、一生懸命御飯を頂いて参り、少しずつ力づいて参りました。

　この御浄化は今後どの様に変化して参るもので御座いましょうか。またこの膿が多量に出ます原因は何で御座いましようか。なおこの御浄化を早く済まさせて頂きますには、今後どの様に致しましたら宜敷いでしょうか。

《御垂示》
　これは結構ですよ、大したものだ。だから、入信しなかったら、この人は命がなかったですね。最初からの事を言うと、最初針を刺した時に、うっちゃらかして置くと何でもなかった。黴菌が入った――これが間違っているんですよ。針で刺しますね。そうして、疵(きず)ができると――何時も言う通り、火傷とか疵で刺激を与えると、黴菌が寄って来る。ちょうど黴菌が入った様に見えるんです。黴菌があるのはあるんです。入ると言うが、少ないのです。大体は寄って来るんです。試して御覧なさい。火傷すれば黴菌が入る迄に、大抵は油をつけます。それでも腫れて来ますからね。火傷する様な熱で、油をつければ、黴菌が入る様な理由がないんです。しかし、そこに寄って来るんですからね。お灸をすえるのと同じですね。放ったらかして置けば良かった。黴菌が寄るだけ寄って、それで治ってしまう。それから、消毒薬ですね。消毒薬が、何時も言う通り恐ろしいんです。大体、この人は毒の多い人です。そこにもっていって、ガーゼを取り替える度に消毒薬をやって、それが段々浸透して、その付近にすっかり――血液ですね――それを濁しちゃった。それが出るんです。それが血膿なんだからね。それがまた、大変なものなんです。それが色んな形で、大きく腫れたり小いさく腫れたりしているんです。それを知らないと、医者に行って切りますね。その時また、消毒薬の影響を受けるから、段々衰弱して行って死ぬと言う人が沢山あります。だから命拾いした。これは浄霊しているうちに、段々毒が少なくなり、腫れ方も少なくなります。ですからもう一息ですよ。それですっかり治りますよ。それから、浄霊で治すのは、穴があいたり、色々したのも、跡形なく、ちゃんと元通りになりますから少しも心配いりません。それから、腕の付根――と言うのは、その固まりの為ですからね。大変熱心だから結構ですね。今年一杯位で、大体良くなるでしょう。