*金毛九尾(きんもうきゅうび) 御垂示録2号 昭和二十六年九月八日⑤

《お伺い》鳥取県に賀露(かろ)神社と言うのがありますが、そこの霊が出て参り、その神社には桃の実があります。黄泉比良坂(よもつひらさか)の戦いの時、桃の実を投げる役目をしていたそうです。すると金毛九尾(きんもうきゅうび)が沢山の眷族を連れて出てき、賀露神社の方も軍勢を集めて、最初桃の実を十八投げても収まらず、三十八投げて、それでも駄目で、五十ずつ二回投げて、それで幾分退散したらしいのですが、親玉は浄霊しても祝詞を奏げても、全然手に負えません。これに対しては如何したら宜敷いでしょうか。

《御垂示》それは本当でしょう。本物です。

《お伺い》淫蕩的で、映画を見てもああ言う色目は見た事がありません。舞をまい、唄を歌い、吉備真備(きびのまきび)の袖の下に隠れて入って来たと言ってました。

《御垂示》金毛九尾は今だって大変な力があります。なぜと言って、つまり人間を淫蕩(いんとう)的に堕落させるんです。女ですね。皆んな金毛九尾がやっている。ストリップ・ガール、パンパン――皆んな金毛九尾がやっている。そんな事ばかりではない。方々の妻君にも憑いている。

 金毛九尾の力がなくなったら、五六七の世です。五六七の世になる迄はやってます。しかし、段々弱って来るが、未だ相当力が強い。金毛九尾に絶対に勝つのは私位しかない。他の者は負ける場合がある。しかし負けっきりにはならない。神様の御守護があるから、そう恐れる事はない。とにかく、相当力のついた信者の妻君にも、どんどん憑っていきます。

《お伺い》吉備真備の尊に聞いて見ましたら、信者の中にもいると注意されました。

《御垂示》私の周囲にも相当おります。

《お伺い》吉備真備の霊が見える人に見て貰ったら、胴が一廻り位だそうです。

《御垂示》中位ですね。金毛九尾と言うのは。黒龍が活躍している。それから赤龍ですね。

《お伺い》金毛と九尾は種類が違い、金毛は朝鮮から来て、九尾は唐から来た。と言っておりますが。

《御垂示》そんな事はない。

《お伺い》八面六臂(はちめんろっぴ)と言いますか、あれは狐で――。

《御垂示》狐です。

《お伺い》賀露神社の上に金毛九尾の祠(ほこら)があり、その前に七五三(しめ)[縄]があり、御幣(ごへい)が二本あり、それを持った時ピリッと来たそうです。

《御垂示》やっぱり、霊は何かを道具にすると憑り良いんです。

《お伺い》金の指環を頂き、それを貰ってから変な気持がすると言います。霊の見える人に見せますと、霊的に何か憑依しているらしいとの事で、御神前の脇にお供えして置いてますが。

《御垂示》いいんです。眷族が憑いているんですね。実に活躍してます。ですから、私が今度、神軍戦史と言うのを書きますが、最初からの戦いなんです。私は始終戦っている。霊的の軍人なんです。しかし、全然――そう言う邪神が無駄かと言うと、そうではない。それが大きな御用をしている。

 例えて見れば、日本がアメリカから、あんなにひどくやられた。処がアメリカの方で、段々日本を助ける様になったと言う元は、ソ連なんですからね、中共や、北鮮軍――あの為なんです。大体、共産主義は人民が疲弊困憊(ひへいこんぱい)する。それに乗じて宣伝する。処が、生活がそう困らないで、安定すると、共産主義の宣伝が非常に難かしくなる。特に日本は豊かな国で、日本がアジアで一番なんですからね。ソ連は日本を共産主義にして了えば、アジアは共産主義にできると考えた。今度の講和がソ連のお蔭ですからね。ソ連は赤龍がやっている。サタンがね。そうすると、日本を助けた元ですね。「善悪は糾(あざな)える縄のごとし」と言うね。邪神だからと言って――やはり大きな働きをしてます。さもなければ、日本はどの位――未だ未だどんなに困るか分からないです。

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